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不登校の子どもがカウンセリングに行きたがらない理由

お子さまがカウンセリングに行きたがらない背景には、さまざまな不安や誤解が隠れていることがあります。
まずは、お子さまがカウンセリングに行きたがらない主な理由を見ていきましょう。
人への不信感や緊張が強い
不登校になるまでの過程で、人間関係のトラブルや孤立を経験したお子さまは少なくありません。
そのような経験があると、他者に対して不信感が芽生え、人と関わること自体を避けてしまうことがあります。
特に、友人関係で傷ついた経験がある場合、大人に対しても警戒心を抱くことがあります。カウンセラーが相手でも「結局は同じ」と感じてしまうと、話をする意欲が湧かないのです。
このように、人への不信感や緊張が強いと、カウンセリングを受けることに抵抗を感じやすくなります。
外出に抵抗がある
不登校が長引くと、外出そのものに不安を抱くお子さまもいます。
人の視線が怖い、知らない場所に行くのが苦手など、理由はさまざまです。
長期間自宅で過ごしていると、出かけるだけで心身が強い緊張を感じることもあります。
こうした心理的不安が、カウンセリングの場へ足を運ぶことを難しくしているのです。
外出への抵抗は、心がまだ安心を取り戻せていないサインといえます。
気持ちを言葉にすることが難しい
「何を話せばいいのかわからない」「うまく説明できない」という思いも、カウンセリングに行きたがらない理由の一つです。
お子さま自身が感情を整理できていない状態では、言葉にすることが大きな負担となります。
特に、感受性が豊かで繊細なお子さまほど、心の中で起きていることを表現するのが難しいことがあります。
カウンセリングで話すことを、行く前から諦めてしまうことも少なくありません。
話すことへのハードルの高さが、相談への意欲を下げる一因となっています。
カウンセリングに対する誤解がある
「カウンセリングは特別な人が受けるもの」といった誤解から、拒否反応を示すお子さまもいます。
カウンセリングを「自分が悪いと決めつけられる場所」と捉えてしまうこともあるでしょう。
また、保護者様が「早く元気になってほしい」と強く願うあまり、その思いがお子さまに期待やプレッシャーとして伝わっていることもあります。
お子さまはその期待を強く感じると、「カウンセリングで結果を出さなければいけない」と負担に感じてしまう可能性があります
このようなカウンセリングへの誤解があると、前向き相談することが難しくなってしまいます。
保護者の期待を負担に感じている
不登校の問題に向き合うとき、保護者様が「カウンセリングで少しでも前に進めたら」と願うのは自然なことです。
しかし、お子さまはその気持ちを敏感に感じ取ります。
「期待に応えなきゃ」という思いが強まると、かえって行きづらくなることも予想されます。
このような場合、カウンセリングに行けない自分に落ち込んでしまい、さらに心を閉ざしてしまうのです。
周囲の期待がプレッシャーになることも、行きたがらない理由の一つといえるでしょう。
カウンセリングに行きたがらない不登校の子どもへの対応

お子さまがカウンセリングに行きたがらないとき、保護者様は対応に悩んでしまいますよね。
行かせることだけを目的にすると、親子の信頼関係が揺らぐこともあります。
ここでは、カウンセリングに行きたがらないお子さまに対して、保護者様ができる具体的な関わり方を紹介します。
無理に勧めず、安心感を優先する
お子さまがカウンセリングに行きたがらないとき、まず大切なのは無理に行かせようとしないことです。
本人が安心できていない状態で外に出ようとすると、さらに不安が強まり、カウンセリングそのものに悪い印象を持ってしまうことがあります。
気持ちを尊重し、「行きたくないなら、今は行かなくても大丈夫」と伝えることが、お子さまの安心感につながります。
話したくない気持ちも受け止める
「今は話したくない」「うまく言えない」と感じているお子さまから、無理に言葉を引き出そうとする必要はありません。
沈黙や拒否の裏には、傷ついた気持ちや戸惑いが隠れていることがあります。
保護者様が現状を一度受け止めてあげることで、心の負担は軽くなるでしょう。
結果的に、「カウンセリングに行けば不安を聞いてもらえるかもしれない」という期待や信頼の気持ちが少しずつ芽生えることも期待できます。
まずは保護者がカウンセリングを受ける
お子さまが行きたがらない場合、保護者様が先にカウンセリングを利用するのも一つの方法です。
不登校の背景には、家庭内での関わり方や親子双方のストレスが影響していることもあります。
保護者様がカウンセリングを通じて気持ちを整理すると、お子さまへの関わり方が変わり、結果的に家庭全体の雰囲気が和らぐことがあります。
また、「親も悩んだときは誰かに相談するんだ」という姿をお子さまに見せること自体が、お子さまの安心につながることもあるでしょう。
お子さまだけでなく、支える側が助けを求めることも大切です。
オンラインカウンセリングを利用する
外出への抵抗が強いお子さまの場合、カウンセリングに行くという行為そのものが高いハードルとなります。
そのようなときは、オンラインカウンセリングという方法を検討してみましょう。
オンラインカウンセリングは、自宅から受けられるため、知らない場所へ行く緊張や、他人の目にさらされる不安を感じにくい点が特徴です。
最初は保護者様が利用し、慣れてきたらお子さまが少しずつ参加するという流れも可能です。
外に出ることが難しい時期でも専門家とつながる手段を持つことで、サポート体制を築くことができます。
オンラインカウンセリングの特徴とメリット

カウンセリングを受けたい気持ちはあっても、「外に出るのはつらい」「人と話すのが怖い」と感じるお子さまは少なくありません。
そのようなときに心強い選択肢となるのが、オンラインで受けられるカウンセリングです。
ここでは、オンラインカウンセリングならではの特徴やメリットを具体的に紹介します。
自宅から相談できる
オンラインカウンセリングは、自宅で安心して受けられるのが最大の利点です。
外出が難しいお子さまでも、慣れた自宅であれば心の負担を最小限にできます。
移動の手間や緊張が減り、話すことに集中しやすくなるのもメリットです。
また、天候や体調に左右されにくく、継続的に利用できる点も大きな安心材料となります。
外に出る勇気が持てないときでも専門家とつながれる環境があることは、支えとなるでしょう。
顔出しや会話方法を柔軟に選べる
オンラインカウンセリングの中には、ビデオ通話だけでなく、音声のみやチャット形式での相談が可能なサービスもあります。
自分に合った方法で始められるのも、魅力の一つです。
お子さまが抵抗を示しているときは、まずは保護者様が相談してみるのもよいでしょう。
やり取りの雰囲気を知ることで、安心感が生まれ、「話してみようかな」という気持ちが芽生えることもあります。
保護者のみ相談することもできる
オンラインカウンセリングは、お子さま本人が参加しなくても、保護者様だけで利用することもできます。
家庭での対応や声かけの仕方など、専門家の助言を受けることで、無理のない関わり方を見つけられます。
お子さまの気持ちを理解するために、まず保護者様が支援を受けることは決して間違いではありません。
むしろ「保護者様が落ち着くこと」が、お子さまの安心につながります。
日常生活との両立がしやすい
オンラインカウンセリングは、通院時間の調整が不要なため、学校や仕事、家事の合間にも利用することができます。
忙しい保護者様にとって、続けやすいサポート手段といえるでしょう。
カウンセリングは、継続してこそ効果を実感しやすいものです。
「続けやすさ」は、カウンセリングを受ける上で欠かせない要素であるといえます。
不登校の相談は「不登校こころの相談室」へ

不登校のお子さまがカウンセリングに行きたがらない背景には、緊張や不安が隠れています。
無理に行かせるのではなく、まずは安心できる環境を整え、少しずつサポートの輪を広げていきましょう。
「不登校こころの相談室」では、外出が難しいお子さまや、保護者様だけで相談したい方にも対応できる、オンラインカウンセリングを行っています。
心の専門家である臨床心理士や公認心理師が、一人ひとりの状況に合わせて丁寧にサポートします。
まずは、無料AI診断から、お子さまの現状を分析し、最適なカウンセラーを提案することもできます。
お子さまがカウンセリングに行きたがらない状況でも、サポート体制を整えることは可能です。
悩んだときは、ぜひ一度ご相談ください。

















