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中学生の不登校

不登校の中学生にカウンセリングは効果ある?メリット・デメリットと適切な判断基準

「カウンセリングを受けさせたほうがいいのかな?」

「でも、嫌がったらどうしよう…」

不登校の中学生を持つ保護者様は、このような迷いを抱えていませんか?お子さまのために何かしてあげたい気持ちと、無理強いしてはいけないという思いの間で揺れ動く方も多いのではないでしょうか。

カウンセリングは確かに有効な支援方法の1つです。しかし、すべての不登校のお子さまに適しているわけではありません。大切なのは、お子さまの状況をしっかりと見極め、適切なタイミングで提案することです。

この記事では、不登校中学生のカウンセリングのメリット・デメリット、カウンセリングを受ける判断基準などをわかりやすく解説します。

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不登校中学生がカウンセリングを受けるメリット

不登校中学生がカウンセリングを受けるメリット

不登校の中学生が心のケアとして受けるカウンセリングには、以下のように多くのメリットがあります。

  • 大人を信頼できるようになる
  • 秘密を守ってもらえるので安心して話せる
  • 孤立感が和らぐ
  • 将来への捉え方が変わる
  • 自分で問題解決する力が身につく
  • 感情のコントロールができるようになる

カウンセリングでは、心の専門家であるカウンセラーがお子さまの立場に立って、じっくりと話を聞きます。この対話を通じて、心の中でモヤモヤしていた気持ちや悩みを整理することができるでしょう。

対話を重ねて「大人にも理解してくれる人がいる」という安心感が生まれると、少しずつ心が軽くなるかもしれません。

カウンセラーは、お子さまが抱える学校でのストレス、家での息苦しさ、友達との関係など、状況に合わせて丁寧に対応し、どうすれば良くなるかの道筋を一緒に探します。このプロセスを通じて自己理解を深め、自分の感情や行動を客観視する力を身につけていくでしょう。

その結果、ストレスとの上手な付き合い方やコミュニケーション能力が向上し、日常生活の質の改善が期待できます

また、カウンセリングはお子さまだけでなく、保護者様にとっても大きな意味を持ちます。保護者様がカウンセリングを受けることで、不登校のお子さまの心の状態をより深く理解し、適切なサポートができるようになるからです。

カウンセリングで保護者様の心に余裕ができると、家庭全体がお子さまにとって安心できる雰囲気に変化していくでしょう。家庭内のコミュニケーションが改善されて親子の絆が深まるケースは多く見られています。

カウンセリングで得られる効果についてはこちらの記事でもお伝えしています。併せて読んでみてください。

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不登校中学生がカウンセリングを受けるデメリット

不登校中学生がカウンセリングを受けるデメリット

不登校の中学生が心のケアとしてカウンセリングを受ける場合、さまざまなメリットがある一方で、注意すべきデメリットや限界も存在します。

  • すべての問題を短期間で解決できるわけではない
  • カウンセラーとの相性によって効果が左右される
  • 抵抗感や不安を抱きやすい
  • 無理に通わせるとストレスや反発が強まるリスクがある
  • 継続的な利用には費用や時間の負担が生じる

カウンセリングは、お子さまの気持ちや悩みを受け止め整理する場です。しかし、すべての問題を短期間で解決できるわけではありません。根本的な原因が複雑な場合や、家庭や学校の環境に大きな課題がある場合、短期間での劇的変化は難しいものです。

また、医療的な治療が必要なケースや、深刻な精神的症状が見られる場合は、心療内科や児童精神科などの専門機関との連携が必要です。

さらに、カウンセリングの効果はカウンセラーとの相性に大きく左右されます。お子さまがカウンセラーに心を開けなかったり、話しづらさを感じたりすると、十分な効果は得られません。初回面談で違和感を感じた場合は、遠慮なくほかのカウンセラーに変更を依頼しましょう。

お子さまの意思を尊重せずに保護者様が一方的にカウンセリングを勧めてしまうと、親子関係が悪化するケースもあります。カウンセリングは、お子さまの心のケアや保護者様のサポートとして有効な手段です。しかし、過度な期待やお子さまへの無理強いは避けなければなりません。

お子さまの気持ちや状態を丁寧に見極めながら、必要に応じてほかの専門機関とも連携し、家庭全体で無理なく取り組む姿勢が大切です。

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不登校中学生にカウンセリングを勧める前に考えるべきこと

不登校中学生にカウンセリングを勧める前に考えるべきこと

不登校の中学生にカウンセリングを勧める前に、保護者様が考えるべきいくつかのポイントがあります。

ここでは、保護者様が知っておきたいポイントをお伝えします。

子どもがカウンセリングに抵抗を感じる理由

中学生のお子さまがカウンセリングに対して抵抗を感じるのは、とても自然な気持ちです。特に思春期は「自分の内面を知られたくない」「人に頼りたくない」と感じやすい時期でもあります。

また、カウンセラーが初対面の大人であるのも、警戒心を高める理由の1つです。まだ信頼関係が築けていない相手に、自分の複雑な気持ちを打ち明けるのは誰にとっても勇気のいることでしょう。

さらに、「何を話せばいいのかわからない」「うまく説明する自信がない」といった不安から、話すこと自体にストレスを感じてしまう場合もあります。このような状況で無理に関わろうとすると、かえってお子さまが心を閉ざしてしまう可能性もあるでしょう。

無理に勧めることで起こるリスク

不登校の中学生に対して、保護者様の判断だけで一方的にカウンセリングを勧めてしまうと、思わぬリスクが生じるケースがあります。

思春期の中学生は、自立心やプライドが芽生え始める時期。そのようななかで「親に決められた」「相談を強制された」と感じると、強い反発心が生まれてしまいます。保護者様の善意が、逆に「干渉」「支配」と受け取られてしまい、親子関係が悪化する可能性も。

さらに、「カウンセリングを受ける=自分は問題を抱えている」といったメッセージとして伝わってしまうと、お子さまが深く傷つき、自己否定感を強めることにもつながりかねません。

「自分はまわりの人と違う」「何かおかしいのかも…」と不安を感じ、心を閉ざしてしまうリスクもあるでしょう。本来カウンセリングは心を軽くするための場です。しかし、無理に勧めるとかえってお子さまが誰にも本音を話せなくなる状況を生んでしまう可能性もあるのです。

そして何より、お子さま自身が「困っている」「誰かに助けてもらいたい」と思えていないうちは、カウンセリングの場は意味を持ちにくいかもしれません。

子どものサインを見逃さないポイント

不登校のお子さまにカウンセリングを勧める前に、まずはお子さまの心のなかにある「サイン」に気づいてあげるのがとても大切です。

中学生のお子さまは、気持ちを言葉にして伝えるのが難しい場合も多いため、普段の様子をよく観察する必要があります。言葉ではなく、ちょっとした行動や表情、生活の変化が、心の状態を表していることも。

次のような変化が見られたときは、心が疲れていたり、助けを求めていたりするサインです。

  • 以前より口数が少なくなった
  • 食欲がない、または食べ過ぎるなど食事の変化がある
  • 夜眠れない、朝起きられないといった睡眠の乱れ
  • イライラしたり、元気がなく落ち込んだりしている様子が続く
  • 家族と話したがらない、部屋にこもる日が増えた
  • 好きだった遊びや趣味に興味を示さなくなった

このようなサインに気づいたとき、すぐにカウンセリングへ連れて行くよりも、まずは保護者様が落ち着いて、お子さまにやさしく寄り添う姿勢を心がけましょう。

「あなたをちゃんと見ているよ」「無理に話さなくてもいいけど、いつでも聞くよ」という姿勢が、お子さまに安心感を与えます。そして、その安心感が「誰かに話してみようかな」と思える気持ちにつながるでしょう。

カウンセリングを勧めるタイミングは、お子さまが発するサインを見極めながら慎重に判断することが重要です。お子さま一人ひとりのペースは違うため、焦らず比べず、温かく見守る姿勢を心がけてください。

子どもが悩みを抱えているときのサインはこちらの記事でも解説しています。ぜひ、参考にしてください。

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不登校中学生にカウンセリングを受けさせる判断基準

不登校中学生にカウンセリングを受けさせる判断基準

不登校中学生にカウンセリングを受けさせるかどうか迷うとき、保護者様はさまざまな葛藤や不安を抱えてしまうでしょう。

お子さまの現状や気持ちを丁寧に見極めながら、どのようなタイミングでカウンセリングが有効なのか、どのように伝えるのが適切なのかを冷静に考える必要があります。

ここでは、カウンセリングを受ける判断ポイントをお伝えします。

どんなときにカウンセリングが有効?

カウンセリングの効果が出やすいのは、お子さま自身が自分の気持ちを整理したいと感じているときや、家庭や学校でのストレスが強くなっている場合です。カウンセラーとの対話を通じて、気持ちの整理やストレス発散につながるでしょう。

次のようなケースにおいて、カウンセリングは有効です。

  • 不登校の悩みを家族や友人に話せず孤立感が強いとき
  • 気持ちの浮き沈みが激しく感情のコントロールが難しいとき
  • 家庭内でのコミュニケーションがうまくいかないとき
  • 学校復帰や進路について不安や迷いが強いとき

ただし、カウンセリングだけですぐに不登校が解決するわけではありません。あくまで「気づき」や「安心感」を得る場であると理解しておく必要があります。

親が「受けさせたい」と思ったときの伝え方

お子さまにカウンセリングを勧める際は、保護者様の気持ちを押しつけず、お子さまの意思を尊重する姿勢が大切です。

頭ごなしに「行きなさい」と伝えるのではなく、「困っていたら、話を聞いてくれる人がいるよ」「1人で抱え込まなくていいんだよ」と、選択肢の1つとして提案してください。

お子さまがカウンセリングに対して不安や抵抗を感じている場合は、「どんな場所なのか」「どんな人が話を聞いてくれるのか」など、具体的な情報を伝えると安心感につながります。

また、「話したくないことは話さなくていい」「自分のペースで大丈夫」と伝えておくとお子さまがプレッシャーを感じにくくなるでしょう。

子どもが「受けたくない」といったときの対応

お子さまがカウンセリングを拒否した場合、無理に受けさせようとすると、かえって親子関係が悪化し、お子さまが心を閉ざしてしまう可能性があります。

思春期の中学生は特に、他者に心を開くこと自体に強い抵抗を感じやすい時期です。拒否したお子さまを否定せず「今はその気持ちなんだね」と受け止めてあげてください。

無理強いせず、日常のなかでお子さまの気持ちに寄り添いながら「いつでも相談できる場所がある」と伝え続けていけば、何かのタイミングで自分から相談したいと思うようになるかもしれません。

また、保護者様がカウンセリングを受け、家庭での関わり方や声かけの工夫を学ぶのも有効です。保護者様の心の安定は、お子さまに安心感を与えます。その結果、お子さまの気持ちに変化が現れる場合もあるでしょう。

このように、中学生のお子さまにカウンセリングを受けさせるかどうかの判断は、本人の気持ちや状況を丁寧に見守りながら、焦らず進める姿勢が大切です。

最後に | 不登校中学生に最善の選択をするために

最後に | 不登校中学生に最善の選択をするために

お子さまの不登校や心の悩みに向き合うとき、保護者様だけで抱え込む必要はありません。保護者様ご自身が不安や悩みを抱えたままでは、お子さまを十分に支えるのが難しくなってしまいます。

不登校のお子さまが前向きに進むための環境を整えるには、まず保護者様の心のケアが欠かせません。家庭だけで解決しようとせず、信頼できる専門家の力を借りることも大切な選択肢の1つです。

カウンセリングでは、第三者である専門家がお子さまの気持ちや悩みを客観的に受け止め、整理する手助けをします。お子さまにとって安心して本音を話せる場所となり、心の負担を軽くしていきます。また、保護者様もカウンセリングを受けることで、お子さまへの適切な接し方や声かけのヒントを得られます。家庭内のコミュニケーションが円滑になり、親子関係の改善にもつながるでしょう。

不登校こころの相談室」では、公認心理師や臨床心理士など資格を持つカウンセラーが対応いたします。不登校支援の豊富な経験を活かし、心に寄り添ったカウンセリングを提供していますので、安心してご相談ください。
保護者様と不登校中学生のお子さまの心が少しでも軽くなり、前向きな気持ちになるよう、「不登校こころの相談室」のカウンセラーがしっかりサポートします。

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執筆:わたなべ ちかこ

フリーランスライター。 小中学生向けオンライン学習のコラムや、コミュニケーションコーチ&カウンセラーとして活躍する起業家のメルマガなどを執筆。不登校経験のある子どもを持つ母親ならではの視点を活かし、教育や子育てに関するテーマで心に響く記事を届けています。また、取材記事の執筆やWebメディアのディレクションにも取り組み、幅広い分野で活躍中。

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