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不登校を解決するには

不登校で揺れる親の気持ち│誰にも言えない本音と気持ちの整理の仕方

お子さまの不登校で、複雑な気持ちを抱えていませんか?「なぜ学校に行けないのだろう?」と戸惑ったり、「自分のせいでは?」と罪悪感を感じたり、さまざまな感情が入り混じって、誰にも相談できず苦しんでいる保護者様は少なくありません。

「こんな気持ちになってはいけない」と自分を責めてしまう方もいるでしょう。しかし、これらの感情を持つのは決して悪いことではありません。

この記事では、不登校になったときの親の本音と気持ちの整理の仕方について解説します。また、子どもに感情をぶつけない方法もお伝えします。

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不登校になったときの親の気持ち

不登校になったときの親の気持ち

お子さまが不登校になったとき、保護者様の心にはさまざまな感情が湧きあがります。「心配」の言葉だけでは表現しきれない、複雑な気持ちが入り混じっているのではないでしょうか。

ここでは、不登校になったときに保護者様が抱きやすい3つの感情について解説します。どの感情も、お子さまを大切に思うからこそ湧いてくるものといえるでしょう。

不安が大きくなる

お子さまの将来を心配する気持ちは、保護者様なら誰もが抱くものです。「このまま学校に行けなかったらどうなるのだろう」「勉強が遅れてしまう」と、次々に不安が湧いてきます。

特に強いのは、「いつまで続くのか」といった終わりの見えない不安ではないでしょうか。見通しが立たない状況が、保護者様の心をさらに追い詰めてしまいます。また、「就職できるのか?」「自立できるのか?」という社会的な不安も大きいでしょう。

さらに、お子さまの心の状態も心配です。元気がない、部屋から出てこない、ゲームばかりしている。そんな様子をそばで見ていると不安が募るのも無理はありません。何をしてあげればいいのかわからず、ただ心配するしかない無力感はつらいものです。

怒りが湧いてくる

「なぜ学校に行けないのか?」「みんな行っているのに…」という気持ちからお子さまに対して厳しい態度になる保護者様もいるでしょう。特に、明確な理由を言わない場合、「甘えているだけでは?」「もっと頑張れるはず!」といった思いが湧いてきます。

例えば、お子さまがゲームばかりしている姿を見ると、「学校に行かないのにゲームはできるのか」という怒りが湧いてきます。不登校の子どもがゲームに夢中になる理由が頭ではわかっていても、感情が抑えられないのです。

また、保護者様自身の生活が制限されることへの怒りもあるでしょう。仕事を休まなければならない、友人との約束をキャンセルしなければならない、趣味の時間を諦めなければならないなど、自分の時間が奪われていく状況にフラストレーションを感じてしまいます。

さらに、家族や学校への怒りを感じる場合もあります。一緒に生活する家族が不登校を理解してくれない、学校の対応が悪いといった誰かに責任を求めたくなる気持ちも出てくるでしょう。怒りの背後には、どうすればいいのかわからない困惑や、状況をコントロールできない無力感が隠れている場合もあります。

罪悪感に苦しむ

不登校になると、多くの保護者様は罪悪感に苦しみます。「自分の育て方が悪かったのかもしれない」「もっと早く気づいていたら」と、自分を責めてしまいます。過去を振り返って「あのとき厳しく叱りすぎたかも…」「仕事ばかりで子どもとの時間を取らなかった…」と、思い詰めてしまうのです。

また、誰にも相談できずひとりで悩みを抱え込んでいると、孤独感も深まります。周囲の理解が得られず、心ない言葉に傷ついてしまうケースもあるでしょう。誰にも本音を言えず、表面上は笑顔を作りながら、心の中では孤独に苦しんでいる保護者様もいるかもしれません。

なぜ不登校になると親はこんな気持ちになるのか

なぜ不登校になると親はこんな気持ちになるのか

お子さまの不登校に対して、不安、怒り、罪悪感といった複雑な感情を抱くのはなぜでしょうか?これらの感情が湧いてくるのには、いくつかの理由があります。

保護者様もまた、予期せぬ事態に巻き込まれた当事者です。準備もなく、情報もないまま、突然始まった不登校という状況のなかで、さまざまな感情が生まれるのは無理もありません。

ここでは、なぜ保護者様がこのような気持ちになるのか、その背景を解説します。

不登校を予期していないから

多くの場合、不登校は保護者様にとって予期せぬ出来事です。最近まで普通に学校に通っていたお子さまが、突然「学校に行きたくない」と言い出し、心の準備ができないまま状況がどんどん変化していくのです。

どう対応すればいいのかわからない、何が正解なのかわからない、そんな戸惑いのなかで、さまざまな感情が湧きあがってきます。叱るべきか優しくするべきかの判断基準がないまま、毎日の対応を迫られるつらさがあります。

社会の「普通」にとらわれているから

保護者様自身が学校に行くのが当たり前という環境で育った経験も影響しているかもしれません。保護者様が子どものころは、どんなに嫌でも学校に行くのが当然だったのではないでしょうか。その価値観があるため、不登校を受け入れるのに心理的な抵抗を感じる場合があります。

また、周囲の目や評価も保護者様の心に重くのしかかるでしょう。近所で噂されているのではないかといった不安が常につきまとったり、親戚や知人へ不登校をどう説明すればいいのかといった難しさを感じたりします。それらが日常的なストレスとして積み重なっていくのです。

先が見えないから

お子さまが不登校になって一番つらいのは、いつまで続くのかわからない状況かもしれません。1週間なのか、1カ月なのか、それとも1年以上続くのか。終わりが見えない状況が、保護者様の不安を日々大きくしていきます。

また、溢れる情報に翻弄される場合もあるでしょう。インターネットで検索すれば、不登校に関する情報はいくらでも出てきます。しかし、その情報は我が子に当てはまるのか?その通りにすれば解決するのか?情報はたくさんあるのに、どれが正解なのかわかりません。この混乱が、保護者様をさらに不安にさせます。

不登校のお子さまは、少し元気になったと思ったら、また落ち込むといった様子を繰り返します。このような回復の見通しが見えないのは大きな不安でしかありません。何をしてあげればいいのか手探りで対応するしかない状況が、感情を不安定にさせるのです。

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つらい親の気持ちとの向き合い方

つらい親の気持ちとの向き合い方

さまざまな感情が湧いてくる理由を理解しても、実際にその気持ちとどう付き合えばいいのか悩む保護者様は多いのではないでしょうか。ネガティブな感情は消したいと思うかもしれませんが、感情を無理に消そうとするとかえって苦しくなってしまいます。

ここでは、つらい気持ちとの向き合い方を解説します。

感情を認める

まずは、自分の感情を認めてあげましょう。怒りなどのネガティブな感情を持ってはいけないという思い込みを手放してください。どんな感情も持っていいのです。

怒りを感じても罪悪感を抱いても、それ自体は悪いことではありません。むしろ、感情を押し込もうとする方が危険かもしれません。無理に抑えようとすると、やがて爆発してお子さまに当たってしまいます。

また、感情を言葉にするのも効果的です。日記に書く、信頼できる人に話す、カウンセラーに聞いてもらうなど、言葉にすると漠然とした不安や怒りが整理され、心が軽くなる場合があります。

感情を行動から切り離す

感情を認めることと、その感情に従って行動することは別です。怒りを感じても、その怒りのままに行動する必要はありません。

感情を消そうとするのではなく、感情を感じながらどう行動するかを選べばよいのです。これが、感情と行動を切り離すということです。

例えば、お子さまが朝起きてこないとき、イライラする感情が湧いてくるでしょう。これは自然に起こる反応です。しかし、イライラした感情を持ったままお子さまを起こそうとしても状況は改善しません。

深呼吸して冷静になる時間を作るなどの工夫で、感情と行動を切り離すことができます。

自分を責めない

完璧な親はいません。不登校になったのは、保護者様だけの責任ではありません。学校、友人関係、お子さま自身の特性、社会環境などの要因が複雑に絡み合っているのです。

感情が揺れても自分を責めないでください。お子さまに怒ったり冷たくしてしまったりする日もあるでしょう。完璧に対応できなかったからといって、親失格にはなりません。大切なのは、間違った対応をしたと気づいたら、次はどうするかを考えることではないでしょうか。

自分を責め続けると、心に余裕がなくなります。余裕がなくなると、お子さまに適切に接することができなくなってしまいます。むしろ、よく頑張っていると自分を認めてあげてください。今日は穏やかに話せた、笑顔を見せられた、そんな小さなことを数えていきませんか?

保護者様の感情が揺れるのは、お子さまを大切に思っているからこそです。

子どもに親の気持ちをぶつけないために

子どもに親の気持ちをぶつけないために

お子さまに感情をぶつけないための最大の秘訣は、保護者様自身が心身ともに健康であることです。この先どうなるのかといった不安が大きくなりすぎると、お子さまと衝突してしまいます。自分の心が不安に支配されていたり疲弊していたりすると、どんなに気をつけても感情をコントロールするのは困難です。

そんなときは、まず自分の心を満たす時間を作りましょう。散歩、読書、友人とのお茶、趣味の時間など、短い時間でもかまいません。保護者様の心の安定が、お子さまを支える力になります。

誰かに話を聞いてもらうのも大切です。溜め込んだ感情を言葉にして吐き出してみると、心は軽くなるものです。弱音を吐くことに罪悪感を感じる必要はありません。

不登校の問題に向き合い、相談に乗ってくれる機関や施設は多々あります。相談先についてはこちらの記事でも詳しく解説してるので、ぜひ参考にしてください。

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不登校のお子さまと接するときの工夫も大切です。感情が高ぶったときは、一旦その場を離れてみてください。深呼吸をする、別の部屋に移動する、トイレに行くなど、たった数秒で冷静さを取り戻せる場合があります。

また、自分の気持ちを正直に伝えるのも良い方法です。お子さまに「今、自分はイライラしている」と伝えるのもいいかもしれません。しかし、感情が高ぶったときに冷静に話そうとしても、うまくいかない場合があります。

そんなときは、カウンセラーなどの専門家の力を借りるのも選択肢の1つです。助けを求めるのは弱さではありません。むしろ、お子さまのために最善を尽くそうとする前向きな行動といえるでしょう。自分を大切にしながらお子さまを支える姿勢が、長い不登校の期間を乗り越える力になります

より具体的な対処法を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

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また、自分のせいで不登校になったのではという罪悪感に苦しんでいる方は、以下の記事も併せてご覧ください。

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最後に | 「不登校こころの相談室」ができること

最後に | 「不登校こころの相談室」ができること

お子さまの不登校で揺れる親の気持ちーー不安、怒り、罪悪感、孤独感など、これらの複雑な感情はすべて自然な反応です。大切なのは、自分の感情を認める、感情と行動を切り離す、そして自分を責めないことです。

しかし、1人でこれらすべてを実践するのは簡単ではありません。「不登校こころの相談室」は、全国どこからでも利用できるオンラインカウンセリングサービスです。専門的な知識を持ったカウンセラーが保護者様の複雑な気持ちに丁寧に寄り添います。

「いきなりカウンセリングは不安」という方には、まず無料のAI診断をおすすめします。簡単な質問に答えるだけで、何に困っているのかが明確になり状態を整理できます。AI診断の結果をもとに、保護者様の状況に合った最適なカウンセラーのご案内も可能です。今必要なサポートや次に取るべきアクションが見えてくるでしょう。

どうか不安を1人で抱え込まないでください。「不登校こころの相談室」が、保護者様の心を全力でサポートします。

\3分で完了!今の状態をAIが診断/
執筆:わたなべ ちかこ

小中学生向けオンライン学習のコラムや、コミュニケーションコーチ&カウンセラーとして活躍する起業家のメルマガなどを執筆。不登校経験のある子どもを持つ母親ならではの視点を活かし、教育や子育てに関するテーマで心に響く記事を届けています。また、取材記事の執筆やWebメディアのディレクションにも取り組み、幅広い分野で活躍中。

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