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中学生の不登校

中高一貫校の不登校│続ける?辞める?後悔しない3つの選択肢

中学受験を突破して入学した中高一貫校。それなのに、お子さまが不登校になってしまい、戸惑っている保護者様は少なくありません。「せっかく受験したのに…」「このまま6年間通わせるべき?それとも転校すべき?」と悩まれている方は多いでしょう。

中高一貫校で不登校になると、6年間同じ環境という仕組みならではの悩みや難しさがあります。この記事では、中高一貫校で不登校になる理由や3つの選択肢についてくわしく解説します。また、保護者様がどのように考えるといいかについてもお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

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中高一貫校で不登校になる理由とは?

中高一貫校で不登校になる理由とは?

中高一貫校は、6年間の長期的な教育カリキュラムで充実した学びを提供しています。しかし、残念ながらこの環境が合わずに不登校になってしまうお子さまも。

中高一貫校で不登校になるお子さまには、いくつかの共通した特徴や背景があります。環境の変化への適応、人間関係の固定化、親からのプレッシャーなど、さまざまな要因が考えられるでしょう。

ここでは、中高一貫校特有のプレッシャーと、親の期待とのギャップについてお伝えします。

中高一貫校特有のプレッシャー

中高一貫校には、公立中学にはない独特のプレッシャーがあります。6年間同じ環境で安心する子もいれば、ほぼ同じ友達・先生・校風の中で過ごすことが息苦しいと感じるお子さまもいるでしょう。

同じメンバーで長い時間を過ごすため、人間関係で一度つまずくと居心地の悪さを長く抱えてしまうことがあります。

また、授業の速度が速いこともプレッシャーの1つです。中高一貫校の多くは、高校2年生のうちに学習内容を終えるカリキュラムです。そのため、ペースが速く感じるお子さまも多く、「ついていけない」という焦りがプレッシャーになってしまうことも

さらに、高校受験がないことが逆にプレッシャーになる場合もあります。公立中学では高校受験を通じて環境をリセットできますが、中高一貫校にはその機会がありません。「今の環境が合わなくても、逃げ場がない」と感じてしまうのです。

親の期待とのギャップ

中学受験を経験した保護者様には、お子さまに対して大きな期待があるのは当然です。これまでの塾代、受験勉強のサポート、合格発表の喜び、そのすべてが入学後の学校生活への期待につながっています。

そのため、お子さまが不登校になると「せっかく受験したのに」といった思いが湧いてしまうのは仕方がありません。

受験勉強の苦労と入学後の現実のギャップは大きいものです。「あんなに頑張って合格したのに」といった思いが、不登校の現実を受け入れにくくさせています。しかし、受験に合格することと、その学校で6年間楽しく過ごせることはまったく別の問題であると理解する必要があります。

進学校で不登校が起きる理由や、そこにある子どもたちの本音を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

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中高一貫校で不登校になったときの3つの選択肢

中高一貫校で不登校になったときの3つの選択肢

お子さまが中高一貫校で不登校になったとき、保護者様は「このままでいいのか」「環境を変えた方がいいのか」と悩みます。しかし、選択肢は1つではありません。

ここでは、不登校になったときの主な3つの選択肢をお伝えします。それぞれにメリットとデメリットがあり、どれが正解というわけではありません。お子さまの状態やご家庭の状況を考えながら、最善の選択肢を見つけてください。

選択肢①このまま在籍を続ける

中高一貫校に在籍したまま、不登校の状態で様子を見る選択肢です。多くの保護者様が最初に考える方法でしょう。

メリットデメリット
・高校受験しなくて済む
・学校との関係を維持できる
・友人関係を保てる
・段階的に復帰しやすい
・学費の負担が続く
・状況が改善しない可能性もある
・お子さまの心理的負担が続く

一時的な不登校で回復の見込みがある場合や、学校が柔軟に対応してくれる場合に適しています。お子さま自身が「学校に戻りたい」という意思があれば、在籍を続ける意味はあるでしょう。

選択肢②公立中学への転校

中高一貫校を辞めて、地域の公立中学に転校する選択肢です。環境が変わり新たなスタートを切ることができます。

メリットデメリット
・学費負担の軽減
・環境のリセット
・高校受験で再チャレンジが可能
・地域とのつながりを持てる
・受験した意味との葛藤
・新しい環境への適応が必要
・小学校時代の知人との再会

中高一貫校の環境が根本的に合わない場合や、高校受験を通じて再スタートを切りたいお子さまに向いているでしょう。「次は自分で学校を選びたい」という意思があれば、その気持ちを尊重してあげてください。

選択肢③通信制への切り替え

通信制の学校やオンライン学習を中心にした学び方に切り替える選択肢もあります。

メリットメリット
・お子さまのペースで学べる
・心理的負担の軽減
・学び方の自由度が高い
・人間関係構築の機会が減る
・自己管理力が必要
・学校によって進学対応の差がある

通信制は、集団生活そのものが負担なお子さまや学習意欲はあるけれど通学が困難なお子さまに向いています。

また、学校に行かずに安心して過ごせる居場所として、フリースクールを利用するご家庭もあります。

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中高一貫校で不登校になったときの判断基準

中高一貫校で不登校になったときの判断基準

中高一貫校で不登校になったときの主な3つの選択肢をお伝えしましたが、「結局、どう判断すればいいの?」と迷う保護者様も多いのではないでしょうか。続けるべきか、辞めるべきか。お子さまの人生に大きく関わるため、慎重になるのは当然です。

ここからは、後悔しないための判断基準をお伝えします。

子どもの意思を最優先する

最も大切なのは、お子さま自身の意思です。「せっかく入ったのだから頑張るよね?」と期待を込めて問いかけるよりも、お子さまが自分の気持ちを素直に言葉にできる雰囲気作りを心がけてください。

ときには、お子さまが「わからない」「どっちでもいい」と答えることもあるでしょう。それは、本当に気持ちが整理できていないのかもしれませんし、保護者の反応を気にして言葉を選んでいるのかもしれません。そんなときは、答えの内容よりも、お子さまの表情や声のトーンに耳を傾けてみてください。

高校進学への影響を確認する

続けるか辞めるかを判断する際、高校進学への影響は避けて通れません。まずは、内部進学の条件(出席日数・成績基準など)を確認しておきましょう。不登校でも内部進学できるのか、できない場合はどうなるのか、事前に確認しておくことが大切です。

ほかには、通信制高校へ転校する選択があるでしょう。近年は通信制高校から大学に進学するケースも増えており、1つの選択肢として十分検討する価値があります。

時間軸で考える

お子さまの不登校には、短い目で見る視点と、長い目で見る視点のどちらも大切です。友だちとのトラブルなど、時間が解決してくれることもあるでしょう。しかし、もし学校そのものの仕組みが合っていない場合は、どれだけ時間がたっても苦しさが続いてしまうかもしれません。

だからこそ、お子さまがどんな気持ちで生きていけるかを最優先に考えてほしいのです。周囲の目や学歴よりも、お子さまが自分らしくいられる場所を見つけることの方がこれからの大切な一歩になります

判断に迷い、心が限界を感じている保護者様は、こちらの記事も参考にしてください。

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中高一貫校の不登校で保護者が陥りやすい心理

中高一貫校の不登校で保護者が陥りやすい心理

お子さまの不登校に向き合っていると、保護者様はさまざまな感情に揺れ動きます。特に中高一貫校の場合は受験という大きなイベントを経ているため、その感情はより複雑かもしれません。

ここでは、保護者様が陥りやすい2つの心理について解説します。

「受験した意味がない」という思い込み

中高一貫校に通うお子さまが不登校になったとき、「あんなにがんばって合格したのに、意味がなかった」と感じてしまう保護者様は少なくありません。しかし、この思い込みは本当に正しいのでしょうか?

受験勉強を通じて、お子さまは多くのことを学びました。目標に向かって努力する大切さ、計画的に勉強する習慣、困難を乗り越える経験、これらはすべてお子さまの人生の財産です。合格したかどうかではなく、その過程で得たものにこそ価値があるのです

また、合格は目的ではなく通過点でしかありません。中学受験の本当の目的は「合格」ではなく、お子さまに合った教育環境を見つけること。結果的にその学校が合わなかったとしても、それは「失敗」ではなく「気づき」なのです。

「自分のせいで不登校になったのでは」という罪悪感に苦しんでいる方は、こちらの記事もぜひお読みください。

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「周囲の目」を気にしすぎる

「受験して中高一貫校に行ったのに不登校になったらしい」ーーそんな噂話を恐れていませんか?お子さんの同級生との比較で苦しむ保護者様も少なくありません。しかし、実際にはほかの家庭にも見えない悩みがあるものです。表面的な様子だけで判断しないようにしましょう。

「世間体」のために、お子さまの心を犠牲にしていませんか?本当に大切なのはお子さまの幸せで、周囲の評価ではありません。10年後、20年後に振り返ったとき、周囲の評価など何の意味も持たないことに気づくはずです。大切なのは、お子さまが自分らしく生きているかどうか、それだけです。

最後に | 「不登校こころの相談室」ができること

最後に | 「不登校こころの相談室」ができること

中高一貫校で不登校になったとき、「続けるべきか、辞めるべきか」の判断は簡単ではありません。大切なのは、お子さまの意思を最優先にし、高校進学への影響を確認し、時間軸で考えることです。

しかし、頭では理解できても、実際に決断するのは難しいもの。「本当にこの判断でいいのだろうか」「子どもの将来に影響しないだろうか」と、不安は尽きません。そんなとき、専門家の力を借りることも検討してください。

不登校こころの相談室」は、全国どこからでも利用できるオンラインカウンセリングサービスです。公認心理師や臨床心理士といった専門資格を持つカウンセラーが、中高一貫校の不登校にも丁寧に対応します。

保護者様の「せっかくの受験が」「周囲にどう説明すれば」という葛藤にも寄り添い、お子さまにとって最善の選択を一緒に考えます。

「カウンセリングは少し不安…」という方には、まず無料のAI診断がおすすめです。簡単な質問に答えるだけで、お子さまの状況やご家庭の悩みを整理し最適なサポートにつなげられます。「続けるべきか、辞めるべきか」ーーこの判断に正解はありません。しかし、お子さまにとって最善の選択は必ずあります。「不登校こころの相談室」が、保護者様とお子さまの未来を全力でサポートします。

\3分で完了!今の状態をAIが診断/
執筆:わたなべ ちかこ

小中学生向けオンライン学習のコラムや、コミュニケーションコーチ&カウンセラーとして活躍する起業家のメルマガなどを執筆。不登校経験のある子どもを持つ母親ならではの視点を活かし、教育や子育てに関するテーマで心に響く記事を届けています。また、取材記事の執筆やWebメディアのディレクションにも取り組み、幅広い分野で活躍中。

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