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不登校でも高校に行けるのは本当?

高校に行ける気がしないと感じていても、実際には不登校から高校へ進学しているお子さまは多くいます。「不登校だから進学できない」というのは思い込みに過ぎず、多様な選択肢が用意されています。
ここでは、不登校でも高校に行ける理由を具体的にお伝えします。
不登校だった多くの中学生が高校進学している
不登校のお子さまを持つ保護者様の多くが、「うちの子は高校に行けないのでは」と不安を抱えているものです。しかし、不登校を経験したお子さまの多くが、全日制高校、定時制高校、通信制高校など、何らかの形で高校に進学しています。
文部科学省の調査によると、令和6年度の小・中学校における不登校児童生徒数は353,970人に上ります。このうち中学生の不登校者数は216,266人で、約15人に1人(6.8%)が不登校の状況です。
参考:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
この数字を見ると、クラスに2〜3人は不登校のお子さまがいる計算になります。そして、これだけ多くの不登校中学生がいるなかで、実際には多くのお子さまが高校に進学しているのです。
特に近年は、通信制高校への進学者が増加しており、不登校経験者の受け皿として機能しているのが現状です。不登校を経験したからこそ、自分に合った学び方を見つけられたお子さまも多いでしょう。高校に進学しなかったとしても高卒認定試験を経て大学に進学する道もあります。
不登校の期間があったとしても、その経験が無駄になるわけではありません。学校に通えなかった期間は、自分の気持ちと向き合ったり家でできることに挑戦したりと、それぞれのお子さまなりの成長があります。
高校側も、こうした背景を理解しようとする姿勢を持つ学校が増えてきました。不登校だったことだけで進路が閉ざされるわけではなく、その後の歩み方によって未来は大きく変わっていきます。
お子さまの可能性は、保護者様が思うよりもずっと広がっています。今は「高校へ行ける気がしない」と感じていても、適切なサポートと情報があれば、道は必ず開けていくでしょう。
出席日数や学力以外で評価する入試がある
高校入試といえば、出席日数や内申点、学力試験が重視されるイメージがあるかもしれません。しかし近年、入試の評価方法は多様化しており、不登校のお子さまでも挑戦しやすい選考方法が増えています。
不登校のお子さまを対象とした入試制度を設けている高校では、欠席日数を選考の判断材料としません。学力試験の点数だけでなく面接や作文を重視する学校では、お子さまの人柄や意欲、これまでの経験を総合的に評価してくれます。
面接や作文で不登校期間中に何を考え、どのように過ごしてきたかを伝える機会があるでしょう。こうした入試方式の学校では、お子さまの内面や可能性を丁寧に見てくれます。
また、通信制高校は、書類選考と面接のみで入学できるケースが一般的です。学力試験を課さない学校も多く、お子さまの「学びたい」気持ちを最優先に受け入れる体制を整えています。
このように、学力や出席日数だけが評価基準ではない時代になっています。お子さまに合った評価方法を選べば、高校進学の道は必ず開けるでしょう。詳しい進路の選択肢については、こちらの記事も参考にしてください。
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高校に行ける気がしないときに親ができる3つのサポート

「高校に行ける気がしない」不安を抱えたまま、何もできずに時間が過ぎていくのは保護者様にとってはつらいものです。お子さまの気持ちを変えようと励ましても、かえって距離ができてしまう場合もあるでしょう。
しかし、保護者様ができることはあります。無理に前向きにさせる必要はありません。ここでは、今からできる3つのサポートをお伝えします。
①子どもの不安を否定しない
お子さまが「高校に行ける気がしない」と口にしたとき、保護者様はどのように応えていますか?「大丈夫、頑張れば何とかなる」と励ましていませんか?
保護者様の励ましは、お子さまを応援したい気持ちから出た言葉です。しかし、お子さまにとっては「自分の気持ちをわかってもらえない」と感じる原因になることがあります。お子さまは「行ける気がしない」という現実の不安を抱えているのに、「大丈夫」といわれても心には響かない場合が多いでしょう。
まずは、お子さまの不安な気持ちをそのまま受け止めてください。お子さまの言葉を否定せずに聞く姿勢が大切です。保護者様が自分の不安を受け止めてくれたと感じると、お子さまは安心して本音を話せるようになります。
また、保護者様の不安をお子さまに押し付けないようにしてください。高校に進学できなければ将来への不安も大きくなるでしょう。保護者様が不安になる気持ちは当然です。しかし、その不安を口にするとお子さまはさらにプレッシャーを感じてしまいます。まずはお子さまの不安な気持ちに寄り添い、安心して話せる親子関係を築くことが大切です。
不登校のお子さまへの接し方について、こちらの記事も参考にしてください。
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②情報を集める
「高校に行ける気がしない」といった気持ちの背景には、知らないことへの不安があります。保護者様もお子さまも、出席日数が足りなければ高校に入れない、勉強が遅れていれば受験に合格できないと思い込んでいませんか?
実際には、保護者様が知らない選択肢がたくさんあります。通信制高校、定時制高校、面接重視の入試、不登校生を考慮した制度を整えている学校など、お子さまの状況に合わせた道が用意されているのです。しかし、情報を知らなければ、「行ける気がしない」という思い込みから抜け出せません。
まずは情報を集めてください。インターネットで検索したり説明会に参加したりして学校について調べる、スクールカウンセラーや進路指導の先生に相談する、学校見学やオープンキャンパスに行ってみるなど、できることから始めましょう。情報を得ると、「こんな選択肢があったのか」「うちの子でも行けるかもしれない」と、保護者様自身の気持ちが変わっていきます。
そして、集めた情報をお子さまと共有してください。お子さまが「そんな学校があるんだ」と興味を持ったら、一緒にパンフレットを見たり、オンライン説明会に参加したりするのもよいでしょう。
情報を集めると、漠然とした不安が「この学校なら行けるかもしれない」という具体的な希望に変わっていく可能性があります。選択肢を知ることは、お子さまにとっても保護者様にとっても、大きな安心材料になるでしょう。
まずは「こんな学校もある」と知るだけで十分です。少しずつ選択肢に触れていくことで、お子さまの気持ちが前向きに変わっていく場合もあります。
中学生の進路については、こちらの記事でもくわしく解説しています。ぜひ、参考にしてください。
参考:不登校の中学生の進路は?選択肢や選び方、悩んだときの支援先を紹介します
③焦らず子どものペースを尊重する
「このままでは高校に行けない」「早く決めなければ」と、保護者様が焦りを感じるのは当然です。しかし、その焦りがお子さまに伝わると逆効果になり、かえって「自分には無理だ」といった気持ちを強めてしまう場合があります。
保護者様の焦りは、お子さまへの愛情から生まれています。しかし、「今すぐ動かなければ」というプレッシャーは、お子さまにとって重い負担になるかもしれません。
たとえ、高校進学のタイミングでお子さまが動き出さなかったとしても、気を落とす必要はありません。フリースクールなどを利用するのも1つの方法です。学校ではない場所で、少しずつ人との関わりを取り戻していくと、お子さまは自信を取り戻していきます。「学校に行けない自分」ではなく、「ここなら自分らしく居られる」と実感できる場所が大切なのです。
不登校のお子さまの心の回復には時間がかかります。「今すぐ決めなければ」という焦りを一度手放し、お子さまのペースを尊重してください。保護者様が焦らずに見守る姿勢でいると、お子さまは「急がなくていいんだ」と安心できます。その安心感が、次の一歩を踏み出す力につながります。
不登校の回復過程について、こちらの記事も参考にしてください。
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お子さまが「高校に行ける気がしない」と感じているとき、保護者様ができることは、不安な気持ちを否定しない、情報を集める、焦らずお子さまのペースを尊重することです。
しかし、頭では理解できても、実際にはどう接すればいいのかわからない保護者様もいるでしょう。自分の対応が合っているのか不安だったり、お子さまの気持ちが理解できなかったりと悩んだときは、「不登校こころの相談室」の専門家のサポートを検討してください。
「不登校こころの相談室」では、まずAI診断でお子さまの状態や適切な対応方法を確認できます。診断後は、必要に応じて公認心理師や臨床心理士といった専門資格を持つカウンセラーに相談が可能です。
高校進学への不安を一人で抱え込まず、まずは「不登校こころの相談室」のAI診断から始めてみませんか。お子さまが一歩を踏み出すために、私たちが丁寧にサポートいたします。















