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不登校で家庭崩壊することはある?

お子さまの不登校をきっかけに家庭のバランスが大きく崩れ、家庭崩壊と言える状況に陥ってしまうことは、決して珍しいことではありません。
不登校は、お子さまだけでなく保護者様にとっても想像以上に精神的な負担が大きいものです。
どう対応すべきか分からないまま時間が過ぎていくこともあるかもしれませんね。
お子さまが不登校になると、日々の対応に追われるうちに、夫婦関係や家族の会話が減り、家庭の中に張りつめた空気が漂うことがあります。
特に、お母様が孤独感や限界を感じたり夫婦間での意見の食い違いが深刻化したりすることで、離婚に発展するケースもあるのです。
良好な家庭状況を維持するためには、不登校が家庭崩壊につながる可能性があるものだと正しく理解し、早い段階で適切な対処を考えることが大切です。
不登校が家庭崩壊を引き起こす理由

不登校は、直接的に家庭崩壊を引き起こすわけではなく、それに伴うストレスや環境の変化が、家庭内にさまざまな影響を及ぼすことがあります。
ここでは、不登校が家庭崩壊を引き起こす理由を3つにまとめて紹介します。
ストレスや孤立
不登校の対応を主に担うことが多いお母様は、精神的な負担を一人で抱えこみやすい傾向があります。
周囲に相談できず、「自分が何とかしなくては」と思い詰めることで、心身のバランスを崩してしまうこともあります。
また、不登校によって社会から孤立した状態が続くと気持ちの余裕がなくなり、イライラや無気力といった感情が家庭内に広がっていきます。
やがて、それが家族関係全体の緊張感につながる場合もあるのです。
夫婦の対立・すれ違い
お子さまの不登校をめぐる方針の違いや、片方の親だけに負担が偏ることで、夫婦間にすれ違いが生まれやすくなります。
「もっと厳しくするべきだ」という考えと同時に「甘やかしすぎている」といった考えが浮かぶこともあり、この違いが衝突や言い争いに発展してしまうのです。
夫婦で感情的なやり取りが繰り返されると、家庭が安心できる場所ではなくなってしまいます。
不登校のお子さまにとっても落ち着ける場所が失われてしまうことになるため、注意が必要です。
兄弟姉妹への影響
不登校のお子さまを中心に家庭が回るようになると、兄弟姉妹への配慮が後回しになってしまいがちかもしれません。
しかし、兄弟姉妹が自分の気持ちを押し殺したり我慢することが当たり前になると、ストレスが蓄積し、行動や感情の面で影響が出てくることがあります。
また、家庭の中で不公平感を抱いた兄弟姉妹が、親や不登校のお子さまに対して不満を持つようになると、家族全体の関係が悪化することもあります。
不登校で家庭崩壊が起きそうなときのサイン

家庭崩壊は突然起こるものではなく、小さな変化や違和感が積み重なった結果として表面化するものです。
気づかないうちに家族の関係性が崩れ始めていることもあるため、早い段階でそのサインに目を向けることが重要です。
ここでは、不登校をきっかけに家庭崩壊が起きそうなときのサインについて紹介します。
家族の会話が減る
家族の会話が極端に少なくなることは、家庭のつながりが弱まりつつあるサインの一つです。
お子さまの不登校に対応する中で、話す余裕がなくなったり、意見の違いから言葉を交わすのを避けるようになったりするケースもあります。
たとえば、食事中の会話がほとんどなくなる、LINEなどでのやりとりも減ってくるといった変化が見られる場合は、心の距離が開き始めているかもしれません。
沈黙の時間が増えることで、お互いの気持ちが見えにくくなり、不安や誤解が生まれる要因にもなります。
こういった状態が長引く前に、家族全体の会話のあり方を見直してみることが大切です。
保護者が孤独感や限界を感じている
保護者様が日々の対応に追われ、「誰にも頼れない」「もう限界かもしれない」と感じるようになったとき、それは家庭の危機を知らせる強いサインです。
自分を奮い立たせながらお子さまを支えようとする一方で、心の中では疲れが蓄積し、誰にも気づいてもらえないことに寂しさを覚えることもあるでしょう。
特に、周囲に相談できる相手がいなかったり、「自分が頑張らなければ」と責任を背負い込みすぎてしまったりする状況では、気持ちの余裕がなくなってしまいがちです。
結果として、他の家族に対してイライラが募ったり、自分を責めたりする負のループに陥ることもあります。
「これ以上頑張れない」と感じたときは、既に心が大きな負担を感じている証拠です。
そのサインを見逃さず、無理をせずに「助けを求めていい」と自分を許すことが、家庭の安定にもつながっていきます。
家族間に不信感や対立が起きている
お子さまの不登校に対する考え方や対応方針をめぐって、家族の間で意見がすれ違うことはよくあります。
しかし、それが話し合いではなく攻撃的なやり取りに変わっていくと、家族関係に亀裂が生まれてしまいます。
たとえば、「あなたのせいで子どもが不登校になった」といった非難や、「どうせ話しても分からない」という諦めの態度が見え始めたとき、それはすでに信頼関係が揺らいでいるサインです。
無意識のうちに責任を押しつけ合ったり、相手の意図を悪く受け取ってしまったりすることで、日常の中での摩擦が増えていきます。
お子さま自身も、家族のピリピリした空気を敏感に感じ取っています。
家族同士が対立する構図は、安心できるはずの家庭を居心地の悪い場所にしてしまうため、できるだけ早くその流れを見直すことが必要です。
不登校で家庭崩壊しそうなときの対応

不登校による家庭崩壊の危機は、早めの対処で乗り越えることが可能です。
家庭崩壊の危機を感じたときは、状況を冷静に見つめ直し、できる範囲で関係の再構築を目指しましょう。
ここでは、お子さまの不登校によって家庭崩壊しそうなときの対応を、具体的に紹介します。
家庭内のコミュニケーションを見直す
家族同士のすれ違いが続くと、誤解や不満が積み重なりやすくなります。
まずは、日常の中で「話す」「聴く」時間を意識して作ることが大切です。
意見の違いがあっても、互いの立場や気持ちを尊重しながら対話する姿勢が、信頼の再構築につながります。
お子さまの話を否定せずに受け止める、夫婦間で感情をぶつけ合うのではなく建設的なやりとりを心がけるなど、できることから取り組んでみましょう。
家庭のルールや役割分担を検討する
不登校によって家庭内の役割が偏りすぎてしまうと、ストレスの蓄積や不公平感につながります。
一度、家族それぞれの役割を見直し、無理なく協力し合える体制を話し合うことも効果的です。
たとえば、食事の準備や掃除といった家事の分担はもちろんのこと、不登校のお子さまのケアや学習支援を交代で行う、といった工夫も効果的です。
家事やお子さまへの対応は、誰か一人に偏ることなく継続して行えるとよいですね。
また、必要に応じて外注サービスを取り入れるなど、家庭の中だけで抱え込まない方法も選択肢に入れてみましょう。
外部とのつながりを持つ
社会からの孤立感が強まると、問題を客観的に見られなくなることがあります。
学校のスクールカウンセラー、保護者向けのサポート団体など、外部とのつながりを持つことで視野が広がり、気持ちにも余裕が生まれるでしょう。
「子どもの不登校」という同じような経験をした保護者と話すことで、「自分だけじゃない」と安心できることもあります。
不登校問題は一人で抱え込まず、信頼できる人との関係性を築いていくことが、家庭の安定にもつながるものです。
親自身のメンタルケアをする
家庭を支えるためには、まず保護者様自身の心が元気であることが何よりも大切です。
気持ちが疲れていると、冷静に判断する力が弱まり、お子さまへの対応にも影響を及ぼしてしまいます。
短時間でも趣味の時間を作る、誰かに気持ちを聞いてもらう、身体を動かしてリフレッシュするなど、自分なりのメンタルケア方法を意識的に取り入れていきましょう。
「休むこと」は甘えではなく、家庭を守るための大切な時間です。
オンラインカウンセリングを活用する
不登校による家庭問題は、専門的なサポートが必要になることもあります。
そのようなときは、カウンセラーとの対話を通じて、状況を整理したり対応の方向性を見つけたりすることが有効です。
オンラインカウンセリングであれば、不登校のお子さまから離れることなく自宅で相談することができます。
家庭の空気が悪化しはじめた段階で相談することで、深刻化を防ぎやすくなるでしょう。
不登校で家庭崩壊しそうなときは「不登校こころの相談室」へ

お子さまの不登校が続く中で、家庭崩壊の危機に直面したり、保護者様自身が孤独や限界を感じたりすることは、決して珍しいことではありません。
不登校問題は、一人、もしくは家族だけで抱え続けると心身に大きな負担がかかるケースもあるため、早めに外部のサポートを取り入れることが大切です。
「不登校こころの相談室」では、不登校に特化した専門カウンセラーがご家庭の状況に丁寧に寄り添いながら、お悩みを一緒に整理していきます。
オンライン対応のため、ご自宅から安心してご利用いただけるのも特徴です。
そのほかには、以下のような特徴があります。
- 不登校に特化した経験豊富なカウンセラーがオンラインで対応
- 親子どちらの相談にも対応可能
- ご相談内容に応じたカウンセラーをご紹介
「このままでは家庭崩壊しそう」と感じたときは、安心して話せる場所を持つことが、家庭の修復にもつながります。
まずは気軽にご相談くださいね。