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不登校の親が「疲れた」と感じるのはなぜ?対処法や相談先を紹介します

お子さまが不登校になると、保護者様は「疲れた」と感じることがあるでしょう。

しかし、「疲れた」と一口に言っても、その背景にある保護者様の感情はさまざまですよね。

不登校のお子さまに向き合う疲れのほか、心配や不安もあるかもしれません。

また、我が子のことであるのに「疲れた」と感じてしまうことに罪悪感を抱いている方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、不登校の保護者様が「疲れた」と感じてしまう具体的な原因や対処法を解説します。

疲れたときの相談先も紹介するため、ぜひ参考にしてくださいね。

不登校の親がしんどいと感じてしまう原因

不登校の親がしんどいと感じてしまう原因

お子さまの不登校は、お子さま自身はもちろん、保護者様の生活も変えるものです。

そのため、保護者様が疲れたと感じてしまうのは決しておかしなことではありません。

不登校の保護者様が疲れたと感じる具体的な背景や原因は、次の4つです。

  • 不登校対応の難しさを感じている
  • 育児に後悔している
  • 周囲からの理解がない
  • 経済的な負担を感じている

一つずつ詳しく解説します。

不登校対応の難しさを感じている

不登校のお子さまへの対応は正解がなく手探り状態が続くため、保護者様は難しさや疲れを感じやすくなります。

不登校の原因はお子さま一人ひとり異なり、これという決まった対応策は存在しません。

学校に行けない理由も、「友達関係のトラブル」「いじめ」「勉強の遅れ」「教師との関係」などさまざまです。

そのため、保護者様はお子さまの状況を見守りながら、試行錯誤を繰り返すことになります。

何をしても状況が変わらない、あるいは悪化してしまうように感じることもあり、どう対応すればよいのか分からず、途方に暮れてしまうことがあるかもしれません。

お子さまの気持ちに寄り添いながら適切な対応を探ることは非常に難しく、保護者様の精神的な負担となります。

その結果、疲れたと感じてしまうことがあるのです。

育児に後悔している

お子さまの不登校をきっかけに過去の育児を振り返り、「あのときこうしていれば…」と後悔の念を抱いてしまうことも、保護者様が「疲れた」と感じる原因の一つです。

不登校の原因が親のせいではないかと考えてしまうのは、親として自然な感情です。

保護者様は、過去のさまざまな出来事を思い出し、後悔の念に苛まれてしまいがちです。

たとえば、お子さまが小さい頃、仕事や家事に追われ、十分に話を聞いてあげられなかったことを思い出して、「あのときもっと向き合っていれば…」と後悔している方もいるのではないでしょうか。

特に、周りの子が問題なく学校に通っているのを見ると、「なぜうちの子だけ…」という思いが強まり、自己嫌悪に陥ってしまうこともあります。

保護者様は、過去の育児経験を振り返って後悔することで、しんどい気持ちや疲労感を抱きやすくなります。

周囲からの理解がない

周囲から理解がない状況は、不登校のお子さまを持つ保護者様を深く傷つける原因になります。

不登校は、外からは見えにくい問題です。

そのため、周囲からは「甘やかしている」「親の育て方が悪い」などと心無い言葉をかけられ、プレッシャーになることがあります。

保護者様にとって周囲の理解のなさは大きな精神的負担となり、「誰にも理解してもらえない」という孤独感を深めるきっかけにもなるでしょう。さらに、不登校について相談できる相手がいない場合、その孤独感はより一層強くなってしまいます。

周囲からの理解が得られない状況は保護者様の負担となり、疲労感につながるきっかけとなります。

経済的な負担を感じている

お子さまが不登校になったことで生じる経済的な負担が、疲れの原因になることがあります。

不登校と経済的な負担に関連はないように思えるかもしれませんが、実際は、不登校のお子さまのサポートには費用がかかるケースがほとんどです。

不登校になると、給食ではなく自宅で食事を用意する必要があったり、在宅している分の光熱費がかかったりします。

そのほか、場合によっては勉強の遅れを取り戻すための学習費用、心のケアのための病院受診費用なども挙げられます。

お子さまの年齢によっては、「昼間一人にさせておくのは不安」といった思いから、仕事を休まなくてはならない保護者様もいるかもしれません。

経済的な不安は、精神的な負担に直結します。

不登校による支出の増加や収入の減少によって保護者様に負担が生じ、疲れてしまうことがあります。

親の「疲れた」気持ちを和らげる方法

親の「疲れた」気持ちを和らげる方法

不登校のお子さまに向き合う中で、保護者様が疲れたと感じてしまうのは当然のことです。

ここでは、少しでも疲れを和らげるための方法を3つ紹介します。

  • きちんと休息をとる
  • 完璧主義をやめる
  • 誰かに話を聞いてもらう

きちんと休息をとる

心身の健康を保つためには、何よりもまず、きちんと休息をとることが大切です。

お子さまのことで頭がいっぱいになり、常に気を張っている状態が続くと、心身ともに疲弊してしまいます。睡眠不足や過労は心身の不調につながり、さらに状況を悪化させてしまう可能性があります。

十分な睡眠時間を確保し、心身を休める時間を意識的に作るようにしましょう。

お子さまと過ごす時間ももちろん大切ですが、保護者様が一人でのんびりと過ごす時間も必要です。まずは保護者様の心身を休ませてくださいね。

完璧主義をやめる

不登校の対応において、すべてを完璧にこなそうとすると、かえって自分を追い詰めてしまいます。

保護者様の完璧主義を手放し、肩の力を抜いて過ごすように心がけましょう。

不登校のお子さまを持つ保護者様は、「自分がもっとしっかりしなければ」「全て自分の責任だ」と思い込み、完璧主義に陥ってしまうことがあります。

しかし、全てを一人で抱え込もうとすると心身ともに疲弊してしまいます。ときには、周りの助けを借りたり手を抜いたりすることも大切です。

すべてを完璧にこなす必要はないと割り切り、日々の負担を減らせるよう心がけましょう。

誰かに話を聞いてもらう

しんどいときは一人で抱え込まず、誰かに話を聞いてもらうことで気持ちが楽になったり、新たな視点を得られたりすることがあります。

不登校の悩みを一人で抱え込んでいると、出口が見えなくなってしまうことがあります。

誰かに話を聞いてもらうことで気持ちを整理したり、客観的なアドバイスをもらったりすることができるかもしれません。

家族や友人、カウンセラーなど、信頼できる相手に話を聞いてもらうようにしましょう。

同じ経験を持つ方と交流したい場合は、不登校の親の会に参加してみるのも一つの方法です。

積極的に周囲を頼り、不安や疲れを抱え込まないようにしましょう。

下の記事では、不登校のお子さまを持つ保護者様に意識してもらいたい心がけについて、詳しく解説しています。深い悩みによってうつ病を発症しないよう、予防策を紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

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不登校の子どもに親ができること

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お子さまの不登校に悩む多くの保護者様は、疲れを感じつつも、何とかしてサポートしたいと願っているのではないでしょうか。

ここでは、不登校のお子さまに保護者様ができることを5つご紹介します。

  • 気持ちに寄り添う
  • 安心できる居場所を作る
  • 規則正しい生活をサポートする
  • 学校と連携する
  • 相談機関の利用を検討する

気持ちに寄り添う

まずは、不登校のお子さまの気持ちに寄り添い、理解しようと努めることが何よりも大切です。

不登校のお子さまは、さまざま葛藤や悩みを抱えています。学校に行けないことへの罪悪感や将来への不安もあるでしょう。

保護者様はお子さまのそういった気持ちを否定したり、無理に学校に行かせようとしたりするのではなく、まずはじっくりと話を聞き、気持ちに寄り添うように心がけましょう。

保護者様が自分を理解してくれようとしている姿勢は、お子さまに安心感を与えるものです。

まずはお子さまの気持ちに寄り添い、理解できるよう努めましょう。

安心できる居場所を作る

不登校のお子さまにとっては、家庭が安心できる居場所であることが大切です。

学校に行けないお子さまにとって、家庭は唯一安心して過ごせる場所です。

家庭で安心して過ごせることが心身のリラックスにつながり、回復への第一歩となります。

たとえば、お子さまが落ち着いて過ごせるように静かな環境を用意したり、好きなことができるスペースを作ったりするとよいでしょう。

しかし、保護者様が構いすぎるのではなく、ときには家庭内であってもそっと見守ることが必要なときもあります。

家庭がお子さまにとって安心できる居場所となるよう、環境を整えることが大切です。

規則正しい生活をサポートする

生活リズムを整えることは、心身の健康を保つ上で非常に重要です。

不登校中であっても、できる範囲で規則正しい生活を送れるようにサポートしましょう。

不登校になると、昼夜逆転したり食事を摂らなかったりするなど、生活リズムが乱れてしまうことがあります。

生活リズムの乱れは心身の不調につながり、回復を遅らせる要因となります。

おおよそ決まった時間に起床・就寝し、日中はできるだけ活動するように促しましょう。

食事も、できるだけ決まった時間にバランスの取れた食事を摂るようにできるとよいですね。

いずれも無理強いするのではなく、お子さまのペースに合わせて少しずつ生活リズムを整えていくことが大切です。

整った生活リズムは心身の健康につながるだけでなく、登校再開を目指す際にも役立ちます。

不登校で自宅にいる期間も、できるだけ規則正しい生活を送るようにしましょう。

学校と連携する

不登校期間中の学校との連携は、お子さまの状況を共有し、適切なサポートを受けるために重要なものです。

学校には、担任の先生やスクールカウンセラーなど、お子さまの状況をよく知る人がいます。

そのため、学校と連携することでお子さまの状況を共有し、家庭と学校が協力してサポートしていく体制を築くことができます。

また、学校の制度や利用できる支援についても情報を得ることができます。

たとえば、学校にスクールカウンセラーがいる場合は、カウンセリングを受けることを検討してみるのもよいでしょう。

また、学校には保健室登校や別室登校など、さまざまなサポート体制が用意されている場合があります。

学校を通して情報を得ることができれば、お子さまのサポートの選択肢を増やすことができるでしょう。

不登校中は、学校と連携することでお子さまへのサポート体制を充実させることができます。

相談機関の利用を検討する

お子さまの不登校に悩んだときは、保護者様だけで抱え込むのではなく、専門機関に相談することも方法の一つです。

不登校に関する知識のある人に話を聞いてもらうことで心が軽くなったり、具体的な対応策を知ることができるかもしれません。

不登校の問題は複雑で多岐にわたるため、保護者様だけで解決するのは難しいケースがあります。

専門機関には、不登校に関する専門知識や経験を持つ相談員がいるため、「一緒に」解決に向かって取り組んでいくことが可能です。

たとえば、学校以外にも児童相談所医療機関で不登校の相談をすることができます。

いきなりそのような機関を頼るのはハードルが高いと感じる場合、近年では「不登校こころの相談室」のように、オンラインでの相談サービスも充実しているので、利用してみるのもよいでしょう。

自宅にいながら心の専門家のアドバイスを受けられるのは、心強いですよね。

相談機関や不登校に特化した相談サービスを利用することで、客観的な視点からアドバイスをもらえたり、専門的なサポートを受けたりすることができます。

お子さまの不登校対応で疲れたと感じるときは、保護者様だけで抱え込まず、積極的に周囲を頼りましょう。

不登校対応の悩みは「不登校こころの相談室」へ

不登校対応の悩みは「不登校こころの相談室」へ

お子さまが不登校になったとき、一番近くでサポートする保護者様に「疲れた」という気持ちが生じるのは自然なことです。

実際、不登校支援は心身ともに負担が大きいものであり、ときには保護者様の日常や仕事にも影響を与えます。

お子さまのサポートをするためには、保護者様自身が健康でなくてはなりません。

疲れをそのままにせず、信頼のできる人、専門の相談機関やサービスに相談できるとよいですね。

不登校こころの相談室」では、当事者のお子さまだけでなく、保護者様の相談にも対応しています。

お子さまに関する悩みはもちろん、不登校による家庭の雰囲気の変化や保護者様が感じる不安や焦りなど、有資格者が丁寧に聞き、サポートしていきます。

オンラインで自宅にいながら相談を受けられることも、魅力の一つです。

まずは、無料相談を試してみることも可能です。

お子さまの不登校対応によって疲れを感じるときは、ぜひ相談してみてくださいね。

執筆:maple

フリーランスライター。大学院での研究や心理士としての勤務経験、自身の子育て経験をもとに、教育やメンタルヘルスに関する記事を多数執筆。専門分野は、心理療法と精神疾患。最新のデータや論文などの一次情報を正しく取り扱うこと、読者に安心感を届けることをモットーに活動中。

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