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不登校は兄弟で連鎖する?「ずるい」と言われたときの対応や防ぎ方を解説

お子さまの不登校に向き合っていると、「兄弟にも影響するのでは」と不安を抱いてしまうことがあるかもしれません。

実際、家庭の雰囲気や会話の変化、保護者様の気持ちの揺れが、兄弟の心に影響を与えてしまうこともあります。

しかし、必ずしも不登校の兄弟連鎖が起こるわけではありません。

家庭の中に安心感を取り戻し、兄弟それぞれの気持ちを尊重できれば、支え合いながら前に進むことができます。

本記事では、不登校は兄弟で連鎖するのかという疑問にお答えするとともに、連鎖しやすい家庭の共通点や防ぐためのポイントについて解説します。

兄弟が不登校を「ずるい」と感じるときの対応についても紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

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不登校は兄弟に連鎖する?

兄弟のどちらかが不登校になると、もう一方の兄弟にも影響が及ぶことがあります

実際に、家庭の雰囲気や保護者様の対応の変化をきっかけに、あとから別の兄弟も登校しづらくなるケースは少なくありません。

兄弟は日常をともに過ごしているため、家の中の空気や大人の感情を敏感に感じ取ります。

その結果、不安や緊張が広がり、学校に対する抵抗感が芽生えることがあります。

一方で、必ずしも不登校が連鎖するわけではありません。

家庭が落ち着いた状態を保ち、兄弟それぞれの気持ちを尊重できれば、むしろ支え合う関係が生まれることもあります。

大切なのは、連鎖を防ぐことは十分可能だと知り、焦らずに家庭全体の安心感を整えていく姿勢です。

兄弟で不登校が連鎖しやすい家庭の共通点

お子さまが不登校になると、家庭の空気が変わりやすくなり、もう一方の兄弟にも心理的な影響が広がることがあります。

不登校の連鎖は特別な家庭に限らず、どの家庭でも起こり得るものです。

ここでは、兄弟間で不登校が連鎖しやすい家庭に見られる傾向を紹介します。

家庭内の会話が減っている

家庭内の会話が減ると、兄弟の間に心理的な影響が波及しやすくなります。

登校や学習の話題を避けようとするうちに沈黙が増え、家の中に重い空気が漂うこともあるでしょう。

お子さまが「自分も話してはいけない」と感じるようになると、家庭の安心感が薄れていきます。

どんな状況でも日常のやり取りを保つことが、家庭の安定を支える鍵となります。

完璧を求めすぎている

保護者様の中に「休むことは悪い」といった価値観が強くあると、家庭に緊張が生まれやすくなります。

保護者様が真面目で一生懸命なほど、その空気が自然と伝わり、お子さまが重圧を感じることも少なくありません。

お子さまの一人がその重荷に耐えきれず疲弊すると、もう一方の兄弟も不安を抱え、不登校の連鎖が進む恐れがあります。

「うまくいかない日もある」と理解し、それを伝えることが、家庭に安心を取り戻す大切なきっかけとなります。

兄弟を比較している

兄弟を比べる発言は、無意識のうちに不登校の連鎖を強めてしまう原因となるものです。

比較されたお子さまは劣等感を抱き、「期待に応えなければ」とプレッシャーを感じてしまう傾向があります。

親子双方が心の余裕を失うと、家庭全体がぎこちない空気に包まれてしまうこともあります。

お子さまそれぞれの個性や努力を認める言葉を意識して伝えることで、家庭の雰囲気を穏やかに保てるでしょう。

親が無理しすぎている

保護者様が「自分が頑張らなければ」と力を入れすぎると、家庭全体が張り詰めた状態になりがちです。

その様子を見たお子さまが「迷惑をかけたくない」「自分も我慢しよう」と考えることで、心の疲弊が連鎖することがあります。

保護者様自身が安心して過ごせる時間を確保し、誰かに思いを話せる環境を持つことが大切です。

保護者様の心の平穏は、お子さまにも伝わります。

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兄弟が不登校を「ずるい」と感じているときの対応

不登校の兄弟を見て、不公平さを感じるお子さまは珍しくありません。

登校しているお子さまが「自分ばかり頑張っている」と思い込み、心の中でモヤモヤを抱えてしまうのです。

この感情を放置すると家庭の雰囲気が悪化し、不登校の連鎖につながることがあります。

ここでは、兄弟が不登校を「ずるい」と感じたときの対応について紹介します。

「ずるい」の背景を理解する

まずは、兄弟の「ずるい」という言葉の裏にある気持ちを理解することが大切です。

多くの場合、兄弟が感じているのは怒りではなく、寂しさや不安、認められたいという思いです。

頑張っている自分を見てほしい、同じように大切にしてほしいという気持ちが、言葉として表に出ているだけのこともあります。

否定するよりも、そう感じる背景に耳を傾けることで、不登校の連鎖を防ぐことができるでしょう。

安心できる言葉で応える

不公平感を抱いている兄弟には、安心を与える言葉を意識して伝えましょう。

努力を認める言葉や感謝の気持ちを添えると、自分の存在が尊重されていると感じやすくなります。

また、不登校の兄弟の話題を出すときは「○○も今頑張っているよ」と、対立を生まない表現に変えることが効果的です。

家庭の中で互いを尊重する会話を増やすと、否定的な空気が薄れていきます。

兄弟を公平に扱う

家庭に不登校のお子さまがいる場合、どのお子さまにもできる限り同じように関わることを心がけましょう。

これは不登校に関わらず大切な姿勢ですが、不登校というデリケートな問題を抱えている場合は、一層注意したいポイントです。

不登校のお子さまだけに時間や関心が偏ると、もう一方の兄弟は疎外感を覚えやすくなります。

可能な限り親子で一緒に過ごす時間を確保し、小さな約束や会話を大切にすることで、心のバランスを保ちやすくなるでしょう。

兄弟が不登校を「ずるい」と感じる背景には、さまざまな感情が絡み合っています。

保護者様がその思いを受け止め、安心できる関係を整えることで、家庭の中に落ち着きが戻っていきます。

親子、そして兄弟が互いを尊重し合える空気を育てていきましょう。

なお、こちらの記事では、不登校による家庭崩壊を回避するための対応策や相談先について詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

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不登校の兄弟連鎖を防ぐためにできること

お子さまが不登校になっても、家庭の関わり方によって兄弟間の連鎖を防ぐことが期待できます。

不登校の連鎖は、家庭内の不安や緊張が広がることで起こるケースが多いため、家庭全体の安心感を保つことが重要です。

ここでは、家庭で実践できる不登校の連鎖の防ぎ方を紹介します。

兄弟それぞれの気持ちを聞く

不登校の連鎖を防ぐためには、兄弟それぞれの気持ちに丁寧に耳を傾けることが欠かせません。

不登校のお子さまだけでなく、もう一方の兄弟も戸惑いや不安を抱えています。

自分の思いを受け止めてもらえると感じたとき、心の負担は軽くなります。

話したがらない場合でも、そばに寄り添う姿勢を見せるだけで十分に伝わることがあります。

家庭の中で気持ちを言葉にできる雰囲気を整えることが、連鎖を断ち切る第一歩になります。

不登校の話題を工夫して扱う

家庭での会話の中で、不登校の話題をどう扱うかは悩ましいポイントです。

避けすぎると不安が広がり、逆に強調しすぎると緊張が高まる恐れがあります。

不登校を話題に出すときは「今日はどんな気分だった?」など、穏やかなトーンで尋ねてみましょう。

兄弟が同席している場では、誰かを責めるような言葉や登校を急かす表現を避けることが大切です。

家庭に安心感をつくる

家庭の空気が穏やかであるほど、不登校の連鎖は起こりにくくなります。

兄弟のどちらかがつらい状況にあっても、家にいると安心できると感じられる環境を整えましょう。

笑顔で過ごせる時間を増やす、好きな話題を意識的に取り入れるなど、小さな工夫の積み重ねが家庭の安定につながります。

完璧を目指さず、今日できたことを素直に認め合う姿勢が、穏やかな空気を保つ支えとなります。

専門家の力を借りる

家庭だけで抱え込まず、外部の支援を取り入れることも大切です。

スクールカウンセラーや教育支援センター、オンラインカウンセリングなど、専門家と一緒に状況を整理することで、家庭の中だけでは見えなかった解決の糸口が見つかるかもしれません。

保護者様自身が安心して話せる相手を持つことで、家庭の空気にもゆとりが戻るでしょう。

不登校の兄弟連鎖に悩んだときは「不登校こころの相談室」へ

兄弟のどちらかが不登校になると、もう一方の兄弟にも連鎖することがあります。

家庭の雰囲気や保護者様の気持ちの変化など、さまざまな要素が重なって連鎖が起こるため、家族だけで抱え込まないことが大切です。

悩んだときは、早めに外部のサポートに頼ることで、家庭内の緊張や不安を整理でき、落ち着きを取り戻しやすくなります。

不登校こころの相談室」では、臨床心理士などの専門カウンセラーが、ご家庭の状況に合わせた丁寧なサポートを行っています。

オンライン相談であるため、自宅から安心して利用できるのも特徴です。

まずは無料のAI無料診断で、お子さまやご家庭の状況に合ったサポートを確認してみることも可能です。

ご家族みんなが安心して過ごせる日々を取り戻すために、一歩ずつ進んでいきましょう。

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執筆:maple

大学院での研究や心理士としての勤務経験、自身の子育て経験をもとに、教育やメンタルヘルスに関する記事を多数執筆。専門分野は、心理療法と精神疾患。最新のデータや論文などの一次情報を正しく取り扱うこと、読者に安心感を届けることをモットーに活動中。

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