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不登校を解決するには

不登校で朝起きれない子どもへの対応は?起立性調節障害の可能性を解説

不登校のお子さまが朝起きれない日が増えると、保護者様は今後の学校生活を思い、不安が大きくなってしまうことでしょう。

不登校中のお子さまが朝起きれなくなる背景には、生活リズムの乱れや学校でのストレス、起立性調節障害など、気持ちだけではどうにもならない理由が隠れていることがあります。

無理に起こそうとすると負担が重くなるため、まずは状態を丁寧に見極めることが大切です。

本記事では、不登校で朝起きれない原因や家庭ですぐに実践できる対応について解説します。

特に、起立性調節障害が疑われるときの対応や相談先についても紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

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不登校の子どもが朝起きれない原因

不登校の子どもが朝起きれない原因

不登校のお子さまが朝起きれないときは、怠けや気持ちの問題だけでは説明できない理由が隠れていることがあります。

ここでは、不登校のお子さまが朝起きれない主な原因を整理していきます。

生活リズムの乱れ

不登校のお子さまが朝起きれない背景には、生活リズムの乱れが関係していることがあります。

不登校で学校を休む日が増えると、起床時間がバラつき、夜型生活が進むケースがあります。

その結果、本人の意思とは関係なく朝起きれなくなることがあります。

夜更かしやスマホ利用の増加

夜間のスマホ利用が増えると、強い光の影響で眠気が出にくくなり、就寝時間が遅くなることがあります。

そのまま夜型の生活が続くと、翌朝の起きづらさが強まってしまいます。

不登校の期間は自宅生活が中心になり、無意識のうちに生活リズムが乱れやすくなる傾向があります。

夜の過ごし方は、朝のつらさに直結しやすい要因の一つです。

学校や人間関係のストレス

学校への不安や人間関係の悩みが重なると、朝が近づくほど体が重く感じられることがあります。

緊張が続くと自律神経の働きが乱れ、頭痛や腹痛、だるさとして現れることがあり、気持ちだけでは動けない状態になりやすいのです。

こうした心理的な負担が強いほど、朝起きることが難しくなる傾向があります。

抑うつ状態など心の不調

落ち込みや意欲の低下が続くと、朝布団から起き上がるのが難しくなることがあります。

抑うつ状態では気持ちの切り替えが難しく、日常の動作にも影響が生じることが珍しくありません。

お子さま自身も理由をうまく説明できないことが多く、「ただ動けない」と感じてしまうケースもあります。

心の調子は、朝の気力や活力に影響を与えるものです。

起立性調節障害など身体の不調

不登校のお子さまが朝起きれない代表的な原因の一つに、「起立性調節障害」があります。

起立性調節障害は、自律神経の働きが乱れることで、立ち上がった際にめまいや立ちくらみ、強い眠気などが生じる病気です。

症状は午前中に強く出る傾向があり、学校の時間帯と重なるため不登校と関連して見られることがあります。

努力では改善しにくいため、本人が戸惑うことも少なくありません。

朝起きれない子どもに今すぐできる対応

朝起きれない子どもに今すぐできる対応

朝起きれないという状況は、すぐには改善しないこともありますが、家庭の中で少しずつ実践できる対応もあります。

ここでは、朝起きれないお子さまに今すぐできる対応を紹介します。

朝日を浴びる

朝の光を取り入れることは、体内時計を整えるうえで大きな助けになります。

光を浴びると脳が「朝になった」と判断し、睡眠ホルモンが減って覚醒へと進みやすくなるのです。

カーテンを少し開けて眠る、保護者様が先に部屋のカーテンを開けて自然光を入れるなど、無理のない形で実践してみましょう。

外に出られない日も、室内に光を入れるだけでも効果が期待できます。

日中に体を動かす時間を増やす

昼間の活動量が少ないと、夜に十分な眠気が起きません。

適度に体を動かすことで睡眠の質が上がり、翌朝の目覚めにも良い影響が出やすくなります。

散歩や買い物、自宅でのストレッチなど、負担の少ない動きから始めてみましょう。

強い運動をする必要はなく、日中に少し体を動かす時間を増やすだけでも効果があります。

就寝前のルーティンを作る

夜の過ごし方は、朝の目覚めに大きく関わります。

そのため、眠る前の行動を一定にすることで、体が「そろそろ寝る時間」と認識しやすくなります。

照明を少し落とす、ぬるめのお風呂に入る、スマホを寝室に持ち込まないなど、落ち着いて過ごせる時間を作ると眠りにつきやすくなります。

続けていくと、自然と寝つきが安定しやすくなり、朝の負担軽減につながります。

スマホ・ゲームの使い方を調整する

夜のスマホ利用は、眠気を感じにくくなる大きな要因です。

強い光や刺激によって脳が覚醒し、寝つきが悪くなることがあるため、注意が必要です。

使う時間を厳しく制限するよりも、保護者様と一緒に「夜は長時間使わない」「寝る1時間前には画面から離れる」など、無理のない範囲で調整していくのがよいでしょう。

お子さまが納得して取り組める形にすることで、睡眠を妨げない習慣が作りやすくなります。

朝の声かけ・起こし方を見直す

お子さまの状態によっては、強い声かけがプレッシャーになり、さらに動けなくなることがあります。

朝の時間帯は気持ちが不安定になりやすいため、短い言葉で落ち着いた声かけを意識しましょう。

たとえば、「そろそろカーテン開けるね」など、環境の変化を知らせる声かけにすると、急かされている印象が薄くなります。

関わり方を少し変えるだけでも、お子さまが安心して朝を迎えやすくなります。

安心して過ごせる家庭の雰囲気をつくる

お子さまにとって朝がつらいときほど、家の中で安心できる空気が大切になります。

責められていると感じると緊張が高まり、体は一層動きにくくなってしまいます。

お子さまの現状を無理に励ます必要はありませんが、穏やかに寄り添う姿勢が朝の不安を和らげることにつながります。

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起立性調節障害が疑われるときの対応

起立性調節障害が疑われるときの対応

不登校で朝起きれないことに加え、午前中だけ特に体調が悪い、立ち上がると気分が悪くなるなどの症状が続く場合、起立性調節障害の可能性を考える必要があります。

ここでは、家庭で気づくためのポイントと対応を解説します。

起立性調節障害の症状を知る

起立性調節障害は、自律神経の切り替えがうまくいかず、朝の体調不良が続く病気です。

小学生高学年〜中学生に多く、思春期の変化が影響するとされています。

特に午前中に症状が強く出やすく、学校の時間帯と重なりやすいのが特徴です。

主な症状は、次のようなものがあります。

  • 立ちくらみ・めまい
  • 強い眠気やだるさ
  • 頭痛・腹痛
  • 動悸・息苦しさ
  • 朝だけ体が重く感じる
  • 午後に少し楽になることが多い

多くは成長とともに改善し、数年かけて落ち着いていくケースが一般的です。

しかし、これらの症状が続くと「行きたい気持ちはあるのに体が動かない」と感じ、本人も混乱しがちです。

周囲が症状を知っておくことで、朝のつらさを身体の問題として理解しやすくなります。

日常で実践しやすい対策を行う

起立性調節障害が疑われる場合、日常生活で実践しやすい、次のような対応を試してみましょう。

  • 水分や塩分を意識して摂る
  • 急に立ち上がらないようにする
  • 朝は少しゆっくり動き始める

特別な準備がなくても試せる対応は多いため、お子さまの様子に合わせて取り入れてみましょう。

医療機関を受診する

症状が続く場合や生活に支障が出ているときは、小児科や小児循環器科などの医療機関に相談しましょう。

起立性調節障害は検査によって状態を把握でき、必要に応じて薬での治療や生活面のアドバイスを受けることができます。

診断がつくことで「怠けではなかった」とお子さまが安心し、保護者様も関わり方を考えやすくなることもあります。

専門家の視点が入ると、今後の対応をより落ち着いて選びやすくなるでしょう。

不登校で朝起きれないときの相談先

不登校で朝起きれないときの相談先

不登校で朝起きれない状態が続くと、家庭だけで支えるには限界を感じることがあるかもしれません。

そのようなときは無理をせず、相談することが大切です。

ここでは、お子さまの不登校や朝起きれない悩みに関する相談先を紹介します。

学校

学校では、担任の先生だけでなく、養護教諭やスクールカウンセラーなど複数の立場の人がサポートにあたることがあります。

お子さまの最近の様子や、朝起きれないときにどのような不調が出ているかを共有することで、登校の負担を減らす方法を一緒に検討することができます。

たとえば、教室以外の場所で過ごす配慮や、短時間の登校からの再スタートなど、学校側でできる対応もあります。

学校は最も身近な相談先であるため、保護者様だけで抱え込まず、気軽に情報を共有できるとよいでしょう。

医療機関

朝だけ体調が特につらい、めまいや立ちくらみが続く、午後になると少し楽になるといった特徴がある場合、小児科や小児循環器科などの医療機関に相談しましょう。

特に、起立性調節障害や心身の不調が関係しているときは、早めの受診や治療が功を奏します。

お子さまに必要な治療や薬を、心身両方の面から捉えることが大切です。

また、医療機関では必要に応じて治療や生活面のアドバイスを受けられます。

医師による具体的なアドバイスや、診断がつくことによる治療方針の明確化は、今後の生活のあり方を考えるうえで重要なものです。

オンラインカウンセリング

悩みを相談したくても外出が負担に感じられるときや、気持ちの整理がうまくできないときは、オンラインカウンセリングも検討してみましょう。

対面よりもハードルが低く、自宅から落ち着いた状態で相談できるため、お子さまにも保護者様にも取り入れやすい方法です。

気持ちのつらさや家庭での関わり方などを丁寧に話せる場があると、朝の時間帯のしんどさにも向き合いやすくなります。

不登校で朝起きれない悩みにまつわるQ&A

不登校で朝起きれない悩みにまつわるQ&A

朝の時間帯は、お子さまの体調や気持ちが揺れやすいだけでなく、保護者様にとっても負担が大きくなりがちです。

ここでは、不登校で朝起きれないお子さまに関する疑問についてお答えします。

不登校の子どもは朝起こした方がいい?起こし方は?

不登校のお子さまを朝起こすべきかは、その日の体調で判断します。

つらそうな日は無理に起こす必要はなく、軽い声かけから始めてみましょう。

起こすときは「明るくするね」など短い言葉で伝えると、お子さまへの負担を和らげることができます。

動けない日は、時間を置くことも一つの手です。

お子さまの様子に合わせた、やわらかい関わりを意識しましょう。

朝起きれない子どもにイライラするときはどうしたらいい?

朝起きれないお子さまにイライラしてしまうのは、自然なことです。

保護者様の心の中に、焦りや不安が生まれてしまうのは当然のことともいえます。

しかし、お子さまの現状には「怠けではなく、つらさが背景にある」と理解できると、気持ちが少し落ち着くかもしれません。

感情が高ぶったときは深呼吸をする、少し距離を置くなど、短い時間でも気持ちを整える工夫を取り入れてみましょう。

また、お子さまへの対応を家族で分担することも、心を軽くする方法の一つです。

一人の保護者様に負担が集中しないような関わり方を目指しましょう。

それでも対応に迷う日が続くときは、専門家に気持ちを聞いてもらうことで、自分自身の心が落ち着きやすくなることがあります。

不登校で朝起きれない悩みは「不登校こころの相談室」へ

不登校で朝起きれない悩みは「不登校こころの相談室」へ

不登校のお子さまが朝起きれない背景には、生活リズムの乱れや学校のストレス、起立性調節障害など複数の要因が重なることがあります。

無理に起こそうとすると親子ともに負担が大きくなるため、状態を見ながらできることを少しずつ取り入れることが大切です。

不登校こころの相談室」では、保護者様の不安に寄り添いながら、お子さまの状況に合った関わり方をオンラインでサポートします。

初めての方は、無料のAI診断から今の状態や必要な支援の方向性を確認できます。

迷ったときは一人で抱え込まず、ぜひご相談ください。

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執筆:maple

大学院での研究や心理士としての勤務経験、自身の子育て経験をもとに、教育やメンタルヘルスに関する記事を多数執筆。専門分野は、心理療法と精神疾患。最新のデータや論文などの一次情報を正しく取り扱うこと、読者に安心感を届けることをモットーに活動中。

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