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いじめ

いじめの仕返しはしてもいい?体験談をもとに根本的な解決策を紹介します

いじめは、被害者の心に長く傷を残し続けるものです。

いじめを経験した方は、「加害者に仕返しをしたい」「仕返しして、同じ目に遭わせたい」と考えることがあるかもしれません。

いじめの仕返しをしたいと考えてしまうのは、自然なことです。

しかし、実際に仕返しをするとさまざまな影響が起こったり、かえってつらい感情が生まれたりすることがあります。

そこで本記事では、いじめの仕返しをすることによるリスクをはじめ、仕返し以外の解決策について紹介します。

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いじめの仕返しをしたいと考えるのは自然なこと

いじめの仕返しをしたいと考えるのは自然なこと

いじめの被害者が、加害者に対して「仕返しをしたい」という感情を抱くのは、自然なことです。

場合によっては不登校になることもあるいじめは、被害者のその後の人生に多大な影響を及ぼすものです。

そのような傷つき体験をした被害者が、仕返しをして恨みを晴らそうと考えるのは、当然の感情といっても過言ではないでしょう。

無意識のうちに、「仕返しをすることで傷ついた自分を救いたい」という思いも抱いているかもしれませんね。

実際に仕返しをすることについては賛否が分かれ、決して推奨されることではありません。

しかし、受けた心の傷を考えれば、「仕返ししたい」と考えるのは自然なことです。

下の記事では、いじめ被害者の感情や後遺症について詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

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いじめの仕返しをする影響やリスク

いじめの仕返しをする影響やリスク

いじめの仕返しをすることには、さまざまなリスクが伴います。

やられたからやり返せばよい、という簡単な問題ではありません。

ここでは、いじめの仕返しをすることで想定される、次の4つの影響やリスクについて解説します。

一時的に気分が晴れる

いじめを受けていると強いストレスや怒りがたまり、「やり返したい」と思うことがあるかもしれませんね。

相手に自分の気持ちを気づかせ、苦しみを味わわせたいと思うのは自然な感情です。

仕返しをすれば、その瞬間はスッキリするかもしれません。

しかし、その気分の晴れやかさは、一時的なものに過ぎません。

仕返しをしたあと、「相手がまた仕返ししてくるかも」という不安に駆られたり、罪悪感が残ったりすることがあります。

仕返しをした直後は気分が晴れ、「されたことをしたまでだ」と自分の行いを正当化できるかもしれませんが、時間が経つとともに後悔することもあるかもしれません。

仕返しは、いじめの根本的な解決にはなりません。

仕返し以外の方法で状況を改善することが、自分を守るためにも大切です。

いじめがエスカレートする可能性がある

いじめの加害者は、仕返しされると、さらに怒りを募らせることがあります。

特に、グループでいじめをしている場合、仕返しをきっかけに仲間を集めてさらに攻撃することもあります。

また、いじめの加害者は、自分の行動を正当化することも予想されます。

 「やり返されたから、また仕返ししよう」という、終わりのない報復の連鎖が生まれるのは、避けたいですよね。

いじめの仕返しをすると、いじめがエスカレートする可能性があるため、注意が必要です。

周囲から助けてもらえなくなる

いじめの仕返しをすると、たとえ最初は被害者であっても、周囲から見れば「トラブルを起こした人」と見なされてしまうことがあります。

また、先生や大人に相談や助けを求めたとき、仕返しをしたという事実は不利になります。

客観的に見て、「あなたにも非があるのでは?」と判断されてしまうのです。

さらに、友人たちからも「巻き込まれたくない」と思われ、味方がいなくなってしまうかもしれません。結果的に、誰も手を差し伸べてくれなくなることも想定されます。

いじめを受けていても、暴力や嫌がらせで仕返ししてしまうと、「どちらも悪い」と結論付けられ、周囲から助けてもらえなくなることがあります。

法的な問題に発展するリスクがある

仕返しの内容によっては、法律上の問題に発展する可能性があります。

いじめの内容や仕返しがエスカレートすると、もはや学校だけの問題ではなくなり、警察が関与するような事態になることも考えられます。 

このような事態は保護者様や周囲の人たちにも大きな影響を与え、被害者自身の将来にも悪影響が及ぶ可能性があります。

いじめやその仕返しは、法的な問題に発展するリスクがあるほど、危険な行為です。

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いじめの仕返しをしたいときに考えるべきこと

いじめの仕返しをしたいときに考えるべきこと

いじめの仕返しにはリスクがあるとわかっていても、仕返ししたいという衝動が抑えられないことがあるかもしれません。

そのようなときは一度、以下のことを考えてみてくださいね。

仕返しの目的を考える

いじめの仕返しをしたいと感じたとき、その目的を冷静に考えることが大切です。

「仕返しをすることで自分の気持ちが晴れる」と思っていたものの、実際には後悔や罪悪感に悩まされることがあるかもしれません。

また、仕返しをしたことが周囲に知られると、「どっちもどっち」と思われるリスクもあります。 

仕返しを考える前に、「本当の目的は何か」「仕返し以外に解決策はないか」をじっくり考えることが重要です。

感情的に行動せず、長期的に見て、自分自身にとって正しい方法を選びましょう。 

仕返しをした後の生活を想像する

仕返しを考えたとき、同時にその後の生活について想像してみましょう。

まず、仕返しをしたことで、いじめがさらに悪化する可能性があります。

相手が仕返しに対してさらに仕返ししてくる可能性もゼロではありません。

また仕返しをすると、被害者であると同時に加害者にもなるため、大人に守ってもらえなくなることも想定されます。

仕返しの方法によっては法律上の問題に発展するリスクもあるため、その後の生活を考えると、仕返しすること自体がよいものとは言い難いでしょう。

仕返しをすることで本当に問題が解決するのか、新たな問題を生むことになるのかを慎重に考えましょう。

仕返し以外のいじめの解決策は?

仕返し以外のいじめの解決策は?

いじめられたときに仕返しをしたくなるのは、自然な感情です。

しかし、仕返しは新たなトラブルを生む可能性もあるため、できれば避けたいものです。

ここでは、仕返し以外の方法でいじめを乗り越え、解決する具体的な対応について解説します。

いじめの証拠を集める

いじめの解決には、証拠を集めることが重要です。 

いじめの証拠を集め、「いじめがあった」という事実を明確に示すことで、周囲の人に正しく状況を理解してもらいやすくなります。

証拠があれば、学校の先生や専門機関に相談するときに、より具体的な対応を求めることもできるでしょう。

いじめの証拠を集めるには、いじめの内容を日記のように記録しておくことが効果的です。

いつ、どこで、どのようなことをされたのか、とにかく詳しくメモしましょう。

暴言を受けた場合はそれを録音しておく、メールなどのトラブルがある場合はその履歴を保存しておく、といった対応をとることもおすすめです。

これらの証拠は、いじめを受けていることを客観的に証明する材料になります。

いじめの証拠を集めることで、自分を守りながら、確実に解決へと進むことができるでしょう。

環境を変える

いじめを解決するには、環境を変えるという方法もあります。

たとえば、学校に相談し、席替えやクラス替えの際に配慮してもらうのもよいでしょう。

部活動に不安を感じる場合、思い切って部活動を変えることで、いじめの加害者と距離を置くことができます。

また、場合によっては転校を考えることも選択肢の一つです。

新しい環境に移ることで、いじめのない生活を過ごせるかもしれません。

環境を変えることに抵抗を感じることがあるかもしれませんが、自分の心と体を守ることが最優先です。

今の環境に強いストレスを感じ続けるのであれば、新しい環境に移ることを前向きに考えてみましょう。

いじめを受ける側が、無理に耐える必要はありません。

いじめに反応しない

いじめを解決したり止めさせたりするには、過度に反応しないことも大切です。

いじめの加害者は、被害者が反応することを楽しんでいるケースがあります。

自分が行ったいじめや嫌がらせに、 被害者が言い返したり仕返ししたりしてくるのが面白い、と感じている場合もあるのです。

このような場合、いじめられても反応しないことが大切です。

SNSなどでの嫌がらせも、反応せずにスルーすることが効果的な場合があります。

ただし、いじめの内容が深刻で、無視しても状況が改善しない場合は、信頼できる人に相談することが重要です。

信頼できる人に相談する

いじめの問題を一人で考え、受け止めるのは、とてもつらいことです。解決するためには、信頼できる人に相談することが大切です。

話を聞いてもらうだけでも気持ちが軽くなり、解決の糸口が見えてくることがあります。

家族や学校の先生、スクールカウンセラーなど、話しやすい人に相談してみましょう。

相談する際は、具体的に状況を伝えることがポイントです。 

可能であれば、いじめの証拠を示しながら話すことで、より適切な対応をしてもらいやすくなります。 

いじめについて誰かに相談できるのは、勇気ある行動です。自分の心を守るためにも、相談してみましょう。

学校や専門機関に相談する

いじめの問題が深刻な場合は、学校や専門機関に相談し、解決のサポートをしてもらうのも有効です。

学校の先生やスクールカウンセラーに相談すると、学校としての対応を取ってもらえる可能性があります。

加害者への注意・指導の必要性や、その方法は、学校側に託せるとよいでしょう。

場合によっては、保護者同士の話し合いが必要となるケースもあり、その際は学校が間に入ることも想定されます。

また、児童相談所やいじめに関する相談窓口といった専門機関への相談も、方法の一つです。

子どもにまつわる相談全般に応じてくれるため、専門的な視点でアドバイスを受けることができます。

学校や専門機関に相談する際も、いじめの証拠があると話がスムーズに進むことがあります。どのような被害を受けているのか、詳しく伝えましょう。

自分が安心して話せる場所を選び、適切なサポートを受けましょう。

自信をつける

いじめを受けていると、自信をなくしてしまうことがあります。

しかしそのようなときだからこそ、自信をつけることでいじめに対する考え方が変わり、状況が改善することもあります。

自信をつける方法としては、得意なことを伸ばすのが効果的です。

習い事をしたり、新しいことに挑戦したりすることで、自分に対する肯定感が上がりやすくなります。

いじめの加害者は、相手が弱い人だと認識すると、さらに攻撃をしてくることがあります。周囲の意見に振り回されず、「自分は大丈夫」と思えることが大切です。

いじめの問題を解決するにはまず、自分を大切にする気持ちを持ちましょう。

下の記事では、いじめの対処法について、さらに詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

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いじめの仕返しに悩んだときは「不登校こころの相談室」へ

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いじめの被害経験があると、仕返しをしたいと考えることがありますよね。

しかし同時に、仕返しのリスクやその後の生活を考え、葛藤してしまうことでしょう。

そのようないじめの悩みや、仕返しへの葛藤は、ぜひ「不登校こころの相談室」にご相談ください。

いじめによってできた心の傷を癒しつつ、仕返ししたい気持ちを受け止めたり、仕返し以外の解決策を一緒に考えていくことができます。

いじめは繊細な問題であるため、心の専門家の助言が有効です。
いじめの仕返しをしたいという自分の気持ちを否定せず、ぜひ信頼できる人や「不登校こころの相談室」に相談してみてくださいね。

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執筆:maple

フリーランスライター。大学院での研究や心理士としての勤務経験、自身の子育て経験をもとに、教育やメンタルヘルスに関する記事を多数執筆。専門分野は、心理療法と精神疾患。最新のデータや論文などの一次情報を正しく取り扱うこと、読者に安心感を届けることをモットーに活動中。

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